いつの間にか6TB HDDが1万円そこそこまで来てました
HDDが死んだとか不調の情報が上がったとか、特に何かうちのパソコン環境でイベントがあった訳ではないのですが、なんとなくでふとAmazonなどでHDDの価格を見てみたところ、普通の6TB玉が1万円そこそこまで価格が落ちてきていることに気づきました。
さすがにすべてシリコンベースのSSDよりもペースはゆっくりですが、HDDも容量あたりの単価の低下が着実に進んでいます。数年前は1万円クラスは3TB~4TB玉だったと思います。
これに気づいてからメインPCの内蔵ストレージをチェックしてみたら空き容量が少々心許なくなってきていましたので、6TBのHDDを1つ発注しました。
Western DigitalのBlueシリーズ、5400rpmモデルです。
まずはベンチマーク
新しいハードウェアが手に入ったら、最初にベンチマークテストを流してみたくなるのはやっぱりPCヲタクの性。
フォーマット直後、データを全く入れていない状況で転送速度を測ってみました。

数値は予想通り。
ここ5年以上3.5インチのHDDの素の性能はこれぐらいの水準です。
WD Blueは回転数が5400rpmと低い省エネ志向のドライブですが、記録密度が上がっているのでシーケンシャルアクセスはそこそこの数字が出るのです。リードもライトもほとんど同じ数字になるのはHDDならではですね。
ランダムアクセスの方はライトキャッシュが良く効いているようで、特に書き込みで思いの外良い性能が出ています。
HDDは最初に使い始めるディスクの最外周部分の転送速度が一番高く、使う場所が内側に移動していくに従って性能は落ちていきます。
1.5TBほどデータを書き込んだあとの測定だと数字はこれぐらい。

1割ちょっとの性能ダウンです。
これを大きいと取るか最低限と見るかは使い方と使う人の考え方次第、となるのでしょう。著者的には十分な性能です。スピードを要求するデータを入れるなら著者の場合にはSSDを使いますから。
未だに魅力的な容量あたり単価
大量のデータを保持しておかなくてはいけない場合、今でもやっぱりHDDの容量あたりの単価の低さは大きな魅力です。
今一番安いSSDでも1TBでだいたい1万2千円~1万3千円程度。限定セールでまれに1万円を切る価格が出ることもありますが、それは例外中の例外。
これに対し今回買ったWDのBlue 6TBはこの容量でほぼ1万円ポッキリ。容量あたりの単価は7~8倍ほどHDDのほうが安い形になります。
もちろん転送速度とアクセススピードには大きな差がありますので容量単価だけでコスパを比較するのには無理がありますが、使い途をキッチリ分った上でならHDDの「安さ」は今でもやっぱり大きなメリットです。
問題はバックアップ
大容量HDDの問題点は、容量が大きいことが逆にあだとなる「バックアップ」の問題でしょうね。丸ごと全部のデータをバックアップ、というのは容量的に現実的ではなくなっています。
もし個人ユーザーが全データのバックアップを取るなら、コスト的に考えると同じ容量のHDDをもう一発用意する以外に手はないと思います。他の方法だと1TBのバックアップを行なうだけでも一層なら書き換え型ブルーレイディスク40枚が必要になる訳ですから。それにディスクを焼く時間も馬鹿になりません。
より現実的なソリューションとしては重要なデータのみ大容量のUSBメモリやSSDにコピーする、クラウドストレージを活用する、といった方法が無難かつ妥当な線ではないかと思います。
ちなみに
今回購入したWD Blue 6TBと差し替えたのはこちらもWDのGreen 2TB玉。なんとまだWD GreenではなくWD 「Caviar」 Greenブランドだった頃のものです。SMART情報の電源投入回数から見ると、3000日以上、8年に渡って使い続けてきた玉です。

全くノートラブルで動き続けてくれている「当たり玉」ですね。
こちらは今後、それこそバックアップに回ってもらう予定です。