Windows 10開発の近況をプレビュー版から見てみる

Windows 10の開発作業も他のさまざまな経済活動と同じようにCOVID-19の影響を強く受けました。開発者のリモートワーク化などの影響もあってか、昨年末新しいビルドのリリースが一時期停止していたりもします。

年が明けてからはかなり短い間隔で新しいビルドが提供されるようになっていて、開発作業自体はまたキチンと元に近いペースを取り戻したようです。

今回は最新のプレビュー版の新機能からちょっと未来のWindows 10の姿を見てみましょう。

タッチキーボードの改善

2021年最初の新ビルドあたりでタッチパネルを持つ機種で使えるタッチキーボード、ソフトウェアキーボードの機能の改善が行なわれました。

従来Windows 10のソフトウェアキーボードは画面下側に固定で表示される形になっていました。そこに改善が入りキーボードを「剥がして」ウィンドウ化、ある程度好きなポジションに配置することが可能になりました。

ただしソフトウェアキーボードのウィンドウサイズが結構大きいため、2in1 PCやタブレットPCの画面サイズによっては配置の自由度はあまりありません。

また、12型以上の画面サイズを持つマシンだと更なる改善が使えるようになります。画面サイズコンシャスな改善が行なわれていますね。

ジャンプリストに機能追加

タスバーのボタン右クリックから使えるジャンプリスト、ここに一見地味ですがシーンによってはすごく強力な機能となるコマンドが追加になりました。

それは「ファイルの場所を開く」です。

ファイルエクスプローラーでありかをたぐるよりはるかに少ない手順で一発アクセスが可能になります。

タスクバーから直接ニュースを

タスクバーにMSNのトップページなどに表示されるようなニュースヘッドラインのリストに簡単にアクセスできるアイコン・ボタンが追加されました。

この機能は2つほど前のビルドで機能が公開されはしたのですが、当初はほぼ英語圏限定。

それが1つ前のビルドで日本語対応を果たしたのですが、最近プレビュー版でも良くあるパターン「段階リリース」の対象となっていて日本語圏では一部のユーザーしか使えませんでした。著者手元のマシンも配信対象外でしたね。

それが今回のビルド21318.1000でようやく手元のマシンにやって来ました。

ただ、著者の所有するPCには2台にDev版のプレビュービルドを導入しているのですが、この機能が使えているのは一方のみ。まだ段階リリース扱いから外れていないようです。

クラウドクリップボードの機能拡張

WindowsキーとVキーの同時押しから呼び出せるクラウドクリップボードのダッシュボード機能が拡張されています。

今回は修飾付きテキスト、いわゆるリッチテキスト形式でコピーしたデータのペースト方式が選べるようになりました。既にオフィスソフトなどでは実装済みの機能ですが、「テキスト形式で貼り付け」がチョイスできるようになっています。

クリップボード履歴のリストの後ろにある「・・・」ボタンから呼び出すことが出来ます。

またいつの間にかクラウドクリップボードのダッシュボードに絵文字パネルなどへのリンクボタンが追加になっていましたね。

使用頻度が高い機能かどうかは別として、なかなか面白い場所に入り口を設けたものだと思います。

これらの新機能、それなりに完成度は高い感じですが、リリースがいつになるかはまだ不明。そろそろ2021年春の大規模アップデートのまとめが始まるはずですが、そのバージョンとなる20H1版に収録されるかどうかは今のところまだわかりません。