はじめてのAmazonデバイス、Fire HD 8を使い始めました
著者もAmazonのサービスは結構利用しています。特に田舎暮らしの人間にはちょっとこだわりの何かをゲットしようと思ったら、Amazonの通販なしは考えられません。
書籍もインディーズ出版や一部のコミックなどKindleでしか発売されないものが結構あって、Amazonの電子書籍ストアにもお世話になりっぱなしです。
ですが実はAmazonデバイスを入手して利用するのは今回が初めて。適当なサイズ感・スペックでお手頃価格の製品がいくつもあることは知っていたのですが、なかなか思い切る機会が訪れませんでした。
今回たまたま8型画面を持つFireタブ、Fire HD 8を入手して使い始めることになりました。ある程度使い込んで使い勝手のほうも見えてきたところですので、この辺りを少し詳しくレポートしてみようと思います。
スペック
まずは公称スペックから。
タブレット端末の心臓部であるSoCには恐らくAmazonカスタムのチップが採用されていると思われます。4CPUコアを搭載し最大2GHzで駆動するものです。
メインメモリは2GB。ストレージは32GBのものをチョイスしました。
ストレージが足りなくなった場合にはマイクロSDXCスロットで拡張が出来ます。
Wi-Fiは5の1ストリームまでの対応と思われます。最大リンクアップ速度は433Mbpsとなります。
ディスプレイは8型で1280×800ドットのIPS液晶。外部インタフェースと充電ポート兼用のコネクタはUSB Type-C形状となっていますが、USB接続は2.0対応のものです。
本体サイズは縦202mm、幅137mm、厚さが9.7mm。
重さが355gになります。
実際の外観
パッケージはこんな感じで「釣るし」対応の箱になっているのがちょっと面白いですね。

内容物は極めてシンプルですが、1A出力とは言え充電器が入っているところはポイント高いです。これまで含めて1万円でおつりが来るわけですから。

最近のタブレットとしては厚みがある厚さ9.7mmですが、持って気になる感触は一切ありません。

筐体は総プラスチック製のようで高級感はありませんが安っぽいわけでもなく。価格なりの質感は出ていると思います。背面がシボ仕上げで多少滑りにくくなっているのはいいところです。

著者は8型クラス画面のタブレットを推しています。それはこのサイズ感から。

成人男性の一般的な手のひらのサイズだとこうやって片手で確実に「掴める」サイズ感を高く評価しています。ただ、手の小さい人、女性だとこの辺りの基準が大きく変わるはずです。
画面の周りの「額縁」は広めですが、これぐらいはタッチセンサーの不感帯がないと片手でタブレットをホールドできないケースが増えますからね。タブレットとして使い勝手確保のためには必須の額縁です。幅がないスマートフォンとはコンセプトが異なる部分ですね。
実重量は349g。
片手持ちで使っても全然疲れを感じません。
サイズなりの重量感で、ボリューム感と重さのズレがないので持っても違和感がありません。
実ハードウェアの中身の方は
※Google Play導入状態でチェックしています。
Google Playにはタブレット版のCPU-Zが登録されていましたので、こちらをインストールしてハードウェアの中身をチェックしてみました。

CPUはArmのCortex-A53の2GHz駆動のコアが4つ。GPUの方はやはりArmオリジナルのMali-G52が統合されています。GPUがMaliシリーズですのでSnapdragon系でないことはわかります。
Armオリジナルの設計に沿った作りのSoCが使われているようです。
Cortex-A53は少し前のスマホ向けハイエンドSoCの「LITTLEコア」を抜き出したようなもので、ローパワーですが高効率で動きます。GPUもそこそこの性能のもので、つまりはSoC自体がエントリークラス向けのチップと言うことですね。
採用しているSoCでFire HD 8の性格がだいたい分ると思います。
使用感
使っているSoCがエントリークラス向けのものであることから分るとおり、Fire HD 8はどちらかというと動画視聴や電子書籍リーダーとして使われることを重視した端末になっていると思います。
最新のスマホゲームのように3Dでポリゴンバリバリのゲームを遊ぶようには作られていません。
ですがそれ以外の使い方、ブラウザでネットを巡回したり、電子書籍を読んだり、動画を見たりする分には十分以上の性能があると思いました。

通常状態で使う分には、スペックからするとちょっと驚くぐらいサクサク動いてくれる端末です。
電源ONからの起動にはそこそこ時間かかりますし、ホーム画面が立ち上がったあとバックグラウンドのサービスが安定するまでもちょっぴり長めの時間を食いますが、そこを過ぎてしまえば実に快適です。
さすがにOSのアップデートがバックグラウンドで走ったりすると、表の操作感にも結構なダメージは来ますが。
通常時はスワイプによるスクロールもスムーズで反応はいいですし、センサーの感度が良いのかソフトウェアの作りが上手いのか、端末の回転による画面の自動回転のレズポンスがすごく良いのも操作感を良く感じさせることに繋がっていると思います。
ゲームも艦これのような2Dものはそこそこ動いてくれます。アニメーション部分には若干描画がスムーズではない箇所もあるものの、特に問題はない動作をしてくれます。
一応ベンチマークも
本来このタブレットは本格的なベンチマークテストを動かして厳密に性能をチェックするようなタイプの端末ではありませんね。エントリークラスの機種であることは分っていて、主な使い途は静的なWebページの閲覧、電子書籍リーダー、動画の再生といった軽いタスクを主な使い途として設定していると思われる機種ですから。
スマホ用とは言えかなり重たい3DMarkはFire HD 8にはさすがに重すぎるタスクです、本来は。
でもハードウェアの絶対性能を見るには適しているベンチマークではありますので、一応スマートフォン向けのテストを実行してみました。
結果はこのような数字に。

ハイエンド級スマホのXperia 1の数字がこんな感じですので、

やはりFire HD 8の絶対的なパワーはエントリー機種の域を出ませんね。最新のスマホ向けでポリゴンバリバリのゲームは少々厳しいと思います。
もう少し実際の使い勝手に関連性が深いテストとしてGoogle Octane 2.0を実行してみました。このテストはブラウザの主にHTML5.0系統の性能を見るもので、ダイナミックな表示を行なうWebサービスのレスポンスと深い関わりがあります。
Octane 2.0の結果はAmazonのブラウザのSilkブラウザだとこちら。

Google Play経由で導入したChromeだとこうなります。

少し前の機種になりますが発売時にはハイエンドの一角であったGalaxy S6が5,800ポイントほどのスコアだったようですので、エントリー機とはいえ最新のFire HD 8もかなり健闘していると言えるのではないかと思います。
実際たいていのWebサイトの閲覧でレスポンスに不満を感じるケースはほぼありません。
ちょうどよいサイズ
著者は実は8型画面を持つタブレットはタブレットのサイズの最適解ではないかと思っています。もちろん想定する使い方によって解は違ってきますが。
とりあえず電子書籍リーダーとしては非常に優れたサイズだと思います。
画面のサイズは紙の書籍と比較するとこれぐらい。

B6版のコミックより一回り小さいぐらい。新書版の書籍の1ページと同じぐらいでしょうか。大判コミックの小さめのコマ割でもキチンと読め、小説も適切な文字サイズで1ページの文字数が多くなりすぎず読みやすい状態が保てる画面サイズだと思います。
動画を楽しむには大画面とは言いにくいサイズですが、一人で楽しむには手軽なサイズ感と片手で持ち続けても疲れない軽さが実現できています。
すごくよく持つバッテリー
Fire HD 8で感心するのはバッテリーの持ちがすごく良いところです。
確かに重いタスクを動かしてはいないのですが、電子書籍リーダーで毎日数時間小説を読んでいても最低数日はバッテリーが持ちます。ディスプレイをそこそこの明るさの設定で付けっぱなしにしても、バッテリーの消耗がとても穏やか。
通常は昼間には電源をoffにする必要があまりないですね。画面だけ消してロックしておけば十分で、寝る前にだけ電源を落とせばいい感じです。ほとんどスマホと同じ感覚で使えてバッテリーはもっと持ちます。
バッテリー残量をあまり気にせずに良くてとても気楽ですね。
まとめ
タイムセール祭などで割引きがつくたびにFire 7とFire HD 8を見ながら購入を検討することが何度もあったのですが、実際にモノを手にしてみて8型画面のこの機種をゲットしたのは正解だったかなと思います。
実に手に馴染んで使いやすいタブレット端末ですね。
元々ハードウェア的に重いタスクを動かすつもりが全然なかったこともあり、Fire HD 8の性格が使い途にもピッタリフィットしていたのでしょう。
電子書籍リーダーとしてすでに大活躍してくれています。Webブラウザを使っての「なろうサイト」の小説閲覧にもちょうどいい感じです。1画面に表示する文字数が多くなりすぎないのが読みやすさに繋がりますね。
裏技的にGoogle Playをインストールすることで使い途も一気に広がります。コスパもとても高く、想定する使い方にマッチするなら誰にもオススメできる良い製品だと思いました。