著者の個人的画像処理ソフト3本の使い分け方法

著者は趣味で写真をずっと続けています。歴にすると軽く四半世紀を超えていました。また、こちらは仕事にもそのノウハウを活用しています。原稿に必要な写真を自前で撮れるのは結構便利です。

パソコン自体も趣味の一つである関係もあって、写真以外にも色々な画像を加工する機会が結構あります。

そうやってたくさんの画像を扱ってきた結果、決して狙ってこうした訳ではないのですが、いつの間にか自然と画像処理系のソフトを3本使い分けるようになっていました。

1本オールマイティなソフトがあればそれでOK、という考え方もアリですが、著者の画像回りとのつきあい方の場合には、今、行なっている使い分けがピッタリとはまっている感じです。もちろんここはユーザーそれぞれの個人差が出てくるポイントです。

今回はそのあたりの基準など、著者自身の考え方をまとめてみましょう。

切り分けの基準1「軽さ」

色々と画像関連で作業を行なう上でなんだかんだで一番重要なカギになっているのがこの部分です。

「ソフトの軽さ」

アプリケーションソフトの起動から実際に色々な画像操作を行なう部分まで含めた軽さ、ここが著者にとってはかなり重要なポイントになっています。

今ではかなり高スペックのデスクトップPCメインで作業を行なっています。当然OSやアプリをインストールするドライブはSSD化していますが、それでもやはり起動時間などに差はあります。

ごくごく軽い画像の調整、リサイズとかちょっとだけの文字入れ、画像の一部分に簡単なモザイク入れる、ぐらいの簡単な作業はシンプルで機能がコンパクト、動作も軽いソフトでちゃちゃっと終わらせられると本当に気楽です。

そういった観点で簡単な画像操作に使っているのが「Paint.net」というソフトになります。

切り分けの基準2「写真は写真として扱う」

こちらの言葉の意味はちょっと説明が必要になると思いますが、ザックリ一言でまとめるなら、自分が撮った写真は「CG化」することなくあくまで写真の範囲内での調整を行ないたい、と言うことになるでしょうか。

最新のフォトレタッチソフトを使えば写真をどんな風にでも加工が出来ます。

どんな色合いでもどんなトーン表現でもほとんど自由に「作成」することが可能です。現実にはあり得ない色でも実際とは全く異なる階調表現でも、ソフトの力で強引に作り出すことが出来ます。

そういった著者が「やりすぎ」と感じるような写真の強引な補正はやりたくないのです。

結果、著者が写真の加工を行なうのはキヤノン純正のRAW現像・仕上げソフトのDigital Photo Professional(DPP)に落ち着きました。

まあ、このソフトでもやろうと思えば現実とはかなりかけ離れた表現を作り出すことも可能ではあります。が、出来るだけそうならないよう頭のどこかで意識して、あくまで「写真の補正」を行なうようにしています。

あとはこのソフトを使うと、キヤノン純正レンズならレンズの残留収差の補正、小絞りボケの緩和、ローパスフィルターの影響による解像感低下を非常に効果的にキャンセル出来るというのも大きなポイントになっています。

このポイント、フォトレタッチソフトの能力に「呑まれないようにする」というのは写真をやる人間にとっては割と重要で難しいポイントな気もしています。

実際、先日アマチュア写真家の同好会の展示会で作品を眺めてきましたが、結構な数の写真が著者からすると「やりすぎ」に見えました。

現実にはあり得ない鮮やかすぎる色合い、不自然なまでに見せたい被写体を浮かび上がらせすぎたトーンコントロール等々、フォトレタッチソフトの強力さにすっかり呑まれてしまったのではないか、そう思える展示があったのですよ。

まあ、実際、ずっとパソコンのディスプレイに貼り付いて一枚の写真をいじくり回し続けていると、実際に今見えているのはどんな色なのか、どんどん感覚が麻痺していってしまうのですけれどね。これはかなり危険な現象です、写真を仕上げる時には。

ド派手なCGチックな色合いも不自然なまでにHDR的なトーン表現も、そちらはスマートフォンのカメラに任せておけば良いのです。

と、個人的には考えます。

やり過ぎてしまうと写真ではなく、「写真を元に再作成したコンピュータグラフィクス」になってしまう、そうも思うのです。

切り分けた末の残り「高度な修正作業はやっぱり高機能フォトレタッチソフト」

著者の作業の範囲ではAdobeのPhotoshopまで高度で高精度なフォトレタッチ、画像の加工が必要なシーンがありません。また、Webデザインなどとかかわるケースもないため、カンプ的なものをPSフォーマットでやりとりすることもありません。

ですので、買い切り出来てお手頃価格のPaintShop Proを使っています。

こちらのソフトの厄介になるのはここまで挙げた作業以外の残り、とは言っても結構割合はあるのですが、写真の補正の範囲を超えた強力な調整作業、むしろ写真を元にしたCGを作る作業と言った方がいいかもしれません。そういった画像の調整作業を行なうケースです。

色やトーンを「作る」ケースと言ってもいいかもしれません。(調整の範囲ではなく)

それから影やグロー効果を付けるなど文字入れでもより高度な入れ方をしたいとき。

あとは、写真でも画像の台形補正を行なうなど、より高度な調整を行ないたいときです。

まあ、ソフトの起動がもう少し速ければこちらのソフトの出番はもうちょっと増えるかもしれないのですけれどね。今の手元のハイエンド級デスクトップでもPaint.netとの間にはかなり大きな起動時間の差があります。

第4の候補

実は最近、ちょっと気になる機能も一つ出てきているのです。画像の型にはめたリサイズはもしかすると役目を果たす機能がちょっと入れ替わるかもしれません。

それはマイクロソフトがオープンソース化して開発を進めている「PowerToys」です。まだβ版状態で新機能がさらに増えたり既存機能の改善も継続して行なわれていて、まだ完全な安定版ではありません。Windows 10のサプリメント的なツールです。

これの「Image Resizer」が結構使えそうなんです。Windows 10のファイルエクスプローラーに統合されるカタチでコンテキストメニューから直接呼び出せますので、そもそも画像処理用のソフトを立ち上げる必要すらなくなります。

リサイズ後のサイズをユーザーがカスタマイズすることも出来ますし、JPEG圧縮の際の画質もチョイスできるようになりました。サムネイル画像を作るなど、本当にシンプルな操作はこちらに切り替えていくことになるかもしれません。

まとめ

著者の場合は、まさに「たまたま」3本の画像関連のソフトを使い分けることになりました。ですが、ここはそれぞれのユーザーの使い方次第。例えば、ある人の使い方にあってさえいれば、すべてをWindows標準のペイントで済ませてしまっても構わない訳です。

新たなツールを探すのはちょっと手間ではありますが、今使っているアプリにどこか不満を感じたら新しいソフトを探して試してみるといい解決方法が見つかることもあります。