「サプリメントツール」PowerToysに久々の新機能。v0.16.1リリース

かつてのWindowsにはOS本体だけでは不足する機能を補うサプリメントのようなツールのPowerToysがありました。これはマイクロソフト自らが手をかけるユーティリティです。

Windows 7あたりからはPowerToysが持っていたような機能をOS本体に取り込むことでWindows本体と別にPowerToysがリリースされることはなくなりました。

そのPowerToysをWindows 10上で復活させるプロジェクトがGitHubで進んでいます。

現時点ではまだβ版的なバージョンのみが公開されていて、今年秋の正式リリースを目指して複数機能の開発が進められています。

このWindows 10版PowerToysに久々の新機能が搭載されました。

v0.16で登場した新機能

PowerToysの新機能はバージョン0.16で公開され、その後いくつかのバグをフィックスしたv0.16.1がリリースされています。(2020年4月中旬時点で最新)

このバージョンで公開された新機能は以下の3つです。

  • エクスプローラーから直接画像のサイズ変更が出来る「Image Resizer」
  • SVGやマークダウン記法で作られたテキストのプレビュー機能
  • 名前検索からタスクスイッチが出来る「Windows Walker」

なかなか面白い機能になっています。これらの使い方などをザックリと見てみましょう。

Image Resizer

こちらの使い方はとても簡単。エクスプローラーにに機能が統合されていますから、PowerToysをインストールすればすぐに活用できる機能です。

画像を右クリックして表示されるメニューから「Resize Picture」を選択するとImage Resizerのウィンドウが開きますので、こちらからサイズを選択するだけでOKです。

画像は縦方向のドット数を基準にリサイズされます。

SVGとマークダウンテキストのプレビュー

こちらの機能はファイルエクスプローラーのプレビューペインに統合されています。ですのでエクスプローラーの表示オプションでプレビューペインをONにしておけばよく、あとは特に使い方らしきものはありません。

これらの形式のファイルの選択すると、プレビューペインにファイルの中身のプレビューイメージが表示されるはずです。

Windows Walker

こちらの機能はWindowsキーとCtrlキーの同時押しで起動します。

オーバーラップして表示されるフィールドにプログラム名を文字で指定すると稼働中のプロセスにインクリメンタルサーチがかかるような形になって、一覧がフォームの下に表示されます。

そのリストからカーソル移動キーの上下で対象のアプリを選び、Enterキーを押すことで選んだプログラムをアクティブにすることが出来ます。

Alt+Tabで半分(?)ビジュアルにタスク切り替えを行なう機能をほぼ文字インタフェースで行えるようにしたもの、と考えていいかもしれません。

アプリの名称がハッキリ分っているときには迷わずにスッとタスク切り替えが出来ると思います。

今後

やはりGitHubを使ってオープンソースでプログラム開発が行なわれていることもあって、PowerToysの開発スピードはなかなか高速です。秋の正式リリースまでにはまだまだ時間がありますから、もっとたくさんの機能が実装されることを期待しても大丈夫でしょう。

一つ著者が期待しているのは既に開発表明が行なわれているキーマップの書き換え機能です。

著者は既にサードパーティ製アプリでキー配列を一部入れ替えていますが、それをほぼマイクロソフト謹製に近いアプリで対応可能になるというのはやはり安心感がちょっと増しますね。

その他の機能の実装にも期待したいアプリです。