2020年春のWindows 10の大規模アップデートの新機能候補たち

2020年も早くも3月になりました。そろそろWindows 10の春の大規模アップデートのお話が出始める頃です。

既にWindows 10のインサイダープレビュー版の方ではバージョンナンバーも決定済み。次は2004となることが決まっています。

今回は次のWindows 10の大規模アップデートにまつわる事情と、取り込まれることになりそうな新機能候補を簡単にご説明します。

バージョン2003じゃない

これまでWindows 10の春の大規模アップデートのバージョン番号は機能がFIXする3月を取って、**03となるのが恒例になっていました。ですが(恐らく)今回だけは番号が1つズレて「2004」となっています。

これはWindows Serverにバージョン2003があったから混同しないように、との説が流れています。ただ恐らく開発スケジュール自体はこれまで同様のペースで動いているはずで、リリースタイミングなどはこれまでの春の大規模アップデートと同じになるのではないかと思います。

何も問題がなければ恐らく4月中ぐらいから配信がスタートするのではないかと読んでいます。

今回もどうも大きな目玉機能がない、熟成を進めるような形のバージョンアップになりそうな感触です。

では以下で収録される可能性がある機能の中身をチェックしていきます。

タスクマネージャーの改善

タスクマネージャーも少しずつ改善が進められていますが、次の大規模アップデートに入りそうな機能は二つあります。

1つはパソコンに搭載されているGPUのコア温度を読む機能です。

もう一つはパソコンで実行されているアプリケーションソフトなどのプログラムが、どのCPU向けに作られたものなのかを表示する機能です。

これはインテルCPU搭載のパソコン向けと言うよりは、Surface Pro XなどのArm版Windows 10、WoSデバイス向けを強く意識した機能だと思われます。

Windows 10 for Armでは、インテルCPUで動かすために作られたアプリもエミュレーションを上手く噛ますことでそれなりの速度で実行することが出来ます。またある程度の数のアプリはArmアーキテクチャのCPUネイティブとなるようにコンパイルされています。

こういった元々はターゲットCPUが異なるプログラムの判別をタスクマネージャーから行えるようになるわけです。

一応インテルCPU向けのWindows 10の64bit版でもこの機能の意味はあって、64bit版で作られたアプリと32bitアプリとをこの機能で見分けることが可能になります。

ちなみに64bit版アプリはx64、32bitアプリはx86と表示されます。

スイッチャブルグラフィクスのマニュアル設定方法改善

ノートパソコンでよく使われる手法ですが、CPUにGPUを統合したチップを使う時より高い描画性能が必要になった時用に外部GPUも合わせて搭載、複数のGPUを必要に合わせて切り替えながら動作する機種があります。

一般にはこういう仕組みをスイッチャブルグラフィクスと呼びますが、Windows 10ではこの複数のGPU切り替えを手動で指定することも出来ます。

この設定方法がずっと使いやすく改良されています。

既存のWindows 10では設定を行いたいアプリをユーザーが自ら一つ一つ指定する必要がありましたが、新しい設定アプリでは自動的にインストール済みのアプリを検出してリストアップしてくれるようになります。

あとはそのアプリでどちらのGPUを使うかを指定するだけでOKです。

電卓アプリにグラフモード

先日別記事でも電卓に搭載予定のグラフモードをご紹介しましたが、これも次回の大規模アップデートに搭載される新機能の候補の一つです。

既にそれなりに安定して動作していますし、元々グラフの描画機能自体はOneNoteなどに搭載されて動いている実績がありますので、こちらの機能は収録される可能性がかなり高いと思います。

カレンダーの3ペイン表示

Windows 10標準のカレンダーアプリの新UIもテスト中です。

ある日の予定をより大きく表示するためのペインが追加になって、基本3ペイン表示となるようなインタフェースが評価されています。

手元のマシンではとりあえずかなり安定して動いていますが、こまめにカレンダーアプリのアップデート自体は行なわれているようですので、見た目の大きな変化はないものの内部のブラッシュアップは進んでいるようです。

ウィンドウサイズを十分に大きく出来る場合にはこの3ペイン表示の使い勝手はかなり良好と言えます。が、画面解像度が低いディスプレイなど、ウィンドウサイズをあまり大きく出来ない場合には使い勝手はちょっと中途半端になりそうな印象もあります。

その場合にはWindows 10のUWP版アプリの得意技、アダプティブにデザインが変わる仕組みを活用して小ウィンドウサイズでも十分な使い勝手を実現するギミックが組み込まれそうではあります。

組み込まれちゃった新機能(フラットデザインからの脱却)

Windows 10ではスマートフォンなどで主流となったUIデザインのテイストである「フラットデザイン」をアイコンなどの造形に積極的に適用してきました。

ですがWindows 10だけでなく世の中全体の流れとして、フラットデザインからの揺り戻しが起きているようです。シンプルでスッキリした見た目のフラットデザインですが、視認性の問題などが指摘されることも増えてきたようです。

そういった観点もあってWindows 10のいくつかのアプリのアイコンデザインを「Windowsっぽい」カラフルなものに戻す修正が行なわれています。

こちらの新デザイン、次の大規模アップデートまでリリースは待つことになるのかと思っていたのですが、実は既に正式版のWindows 10にもリリースされはじめています。メールやカレンダーアプリのアイコンが変わっているはずです。

ただ、まだプレビュー版で提供されている新デザインの一部しか正式版には適用されていません。

また、この動きはWindows 10でももう少し前からスタートはしていて、ちょっと分りにくいところですが、フォルダのアイコンのデザインが微妙に変わっています。

こちらもWindows 10初期のものよりカラフルで立体感のあるものになったはずです。

どの機能が入るか分りにくくなった

最新のWindows 10プレビュー版ではリングごとの役割が整理されて変化しました。結果としてFastリングには現在開発中でユーザー公開が可能なレベルの機能は全部入るようになっています。

つまりFastリングで使える新機能はどのタイミングで正式版に昇格するかが分らなくなっているのです。それなりに安定して動いていたとしても、次回大規模アップデートに収録されるかどうかは分りません。

ですので今回取り上げた新機能も全部がバージョン2004に入るかどうかは、直前のリリースプレビュー版が出るまで分らない、そういうことになります。

リングごとの役割がはっきりと決まってそちらの整理整頓は出来たと思いますが、次期大規模アップデートの姿はちょっと想像しにくくなっているのが今のインサイダープレビュー版と言えますね。