PWA化したOffice OnlineなどをPCに「インストール」する

PWA:Progressive Web Appという仕組みがあります。今までもあったブラウザの上でアプリケーションソフト的に動作する「Webアプリケーション」という方式をさらにちょっと進めた標準技術です。

このPWAと言う仕組みに則って作られたWebサイトは対応しているブラウザからローカルなパソコン側に「インストール」することが出来るようになっています。

この仕組みによって実際にはクラウドにあってブラウザ上で実行される様々なサービスを、あたかもパソコンローカルにインストールされたアプリのように扱うことが出来るようになります。

先日OneDriveやOffice 365のサイトから利用できるOffice OnlineがPWA化されました。この仕組みを使ってOffice OnlineをPCに「インストール」する方法を説明します。

必要なのは対応ブラウザのみで簡単

Office OnlineをPCにインストールする際に必要になるのはPWAに対応したブラウザのみ。インストールの操作もとても簡単です。

この仕組みに対応しているブラウザの代表格はGoogleのChrome。さらに実行エンジンがChromeと同じChromiumに変更され、つい先日正式版がリリースされた新Edgeでも利用できます。

今回は新しいEdgeを使ってOffice OnlineのWordをインストールする手順で説明します。

まずはOffice 365のサイトに接続してサインインします。

次にWordのボタンをクリックしてWord Onlineをブラウザ上で起動します。

次にEdgeのメニューから「アプリ」->「インストール」と選択。

これによりWord Onlineのローカルマシンへのインストールは完了です。デスクトップにWord Onlineのショートカットが作成されます。

とても簡単ですよね。

あとはこのショートカットのダブルクリックでWord Onlineを一発起動できます。また、この「アプリ」はタスクバーにピン留めすることも出来ます。

よりローカルなアプリっぽい使用感も実現可能なわけです。

旧Edgeでも似たことは出来たけれど

あまり活用しているユーザーは多くはなかったと思いますが、PWAの仕組みに準拠していなかった旧Edgeでも同じような機能は利用できていました。

旧Edgeの機能は少し毛色が違って中身の方はEdgeの任意のブックマークをスタートメニューのタイル部分やタスクバーに貼り付けられる、と言うものでどちらかというとジャンプリストの拡張に近いイメージだったのではないかと思います。

こちらはWindows 10+旧Edgeの独自機能でした。

これに対しPWAの仕組みの方はWeb標準技術に近いものでより幅広いプラットフォームで利用可能になる可能性があります。ただしPWA対応に作り込んであるWebサイトにしか使えない弱点もあります。

PWAを使ってインストールしたWebアプリのショートカットをスタートメニューのタイル部分に貼り付けることは今のところ出来なさそうですので、若干の使い分けは必要かもしれません。

実は

一見ローカルな独立したアプリとしてインストールされたように見えるPWA準拠のWebサイトですが、内部的にはやはりブラウザ上でWebアプリケーションとして実行されているようです。

タスクマネージャーで中を覗いてみると、EdgeからインストールしたWord Onlineの実体はEdgeになっているのが分ります。

使われているのはEdgeの実行エンジンだけでウィンドウなどの形式は普通のアプリケーションと変わりはなくなりますので、そういった中身の方を心配する必要はほぼないのですが。

今風な性能を持つパソコンならばネイティブアプリでなくても操作感等は全く問題ありませんし。