こ、これがエントリークラス??Radeon RX5500登場へ

AMDのグラフィクスに特化した構造に舵を切ったRadeonシリーズのRDNAアーキテクチャ、この新MAを採用するGPUの第二弾として新しいエントリークラスになると思われるRadeon RX5500シリーズが発表されました。

モバイル向けにクロックと消費電力を調整したRX5500Mは10月末に搭載製品が登場するとされていて、それに近いタイミングでデスクトップ向けのビデオカード製品も登場するのではないかと思われます。

さまざまなスペック的には従来のエントリークラスGPUのそれを踏襲してはいるのですが、Radeon RX5500が実現するグラフィクス性能は完全に今までのエントリークラスビデオカードの概念をぶち壊しかねないレベルのものを実現しそうです。

今回はRadeonシリーズの新GPU、RX5500の中身を見ていきます。

7nmプロセスでRDNAアーキテクチャ

Radeon RX5500はRDNAアーキテクチャで先行して発表されたRX5700シリーズと同じ内部構造などを持つ製品です。

RDNAアーキテクチャは最新のGeForceシリーズのように汎用演算の性能よりもグラフィクス処理の演算能力によりフォーカスした構成を取っています。

従来のAMDのGPUが使ってきたマイクロアーキテクチャのGCNはグラフィクス処理と汎用演算の能力の両方を意識した構成になっていたため、グラフィック処理の効率では最新のGeForceシリーズにかなり劣っていました。

このためグラフィクス処理の最高性能でも電力効率の面でもNVIDIAに後れを取るカタチになってしまっていました。

そこを一気に改善してきたのがRDNAアーキテクチャです。

さらにAMDはRX5700、RX5500シリーズの製造に7nmプロセスを採用しました。そのプロセス改善の余裕を動作クロック向上に振ることで実性能の向上を図っています。

規模的にはミドルローぐらい

Radeon RX5500では演算回路の規模の目安となるストリームプロセッサ数としては、ミドルロークラス程度の規模に当たると思われる1,408SPを搭載します。

回路規模的には数世代前のRadeonシリーズの比較的上位のポジションにあったRX480シリーズの2,304SPの6割程度の規模です。が、実性能ではRX5500はRX480の2割増しとされています。

RX5500の動作クロックは最大1,845MHzにおよび、RX480の1.5倍近く。マイクロアーキテクチャの改善による処理効率の向上と合わせ、回路規模縮小分を埋め合わせて余りあるぐらいの性能を実現できているわけです。

メモリバスは確かにエントリークラス

性能面では数世代前のメインストリームクラスというかミドルハイクラスのGPUの性能に匹敵するものを実現したRadeon RX5500ですが、さまざまな構成はエントリークラスのビデオカードならではの文法を守っています。

VRAMアクセスのメモリバスは128bitと狭いものになっていて、ビデオカード製造のためのコストをセーブできる作りになっています。

ですが使われているメモリチップは新世代のGDDR6となっていてメモリチップ自体のデータレートはGDDR5の倍近い数値を実現しています。このため128bitバスのRX5500でもメモリの帯域自体は256bitバスを採用したRX480と同じ水準を実現しています。これによりGPUの処理性能を高く保つために必要な足回りの強靱さを確保しています。

さらにビデオカードのインタフェースはPCIe4.0x8に抑えられていて、こちらもカード製造のコストを抑制するのに役立つでしょう。PCIe4.0では1本あたりの転送速度が倍になっていますから、x8接続でもPCIe3.0x16接続と同レベルの転送速度は確保可能です。

Radeon RX5500を搭載したビデオカードは150ドル程度での発売が予想されています。日本では2万円程度からのスタートになるでしょうか。

新エントリークラスと言っていいこのクラスの市場の動向自体がどうなるのか、ちょっと楽しみなる製品です。