2ライン構成になりRyzenも選べるようになったSurface Laptop 3
マイクロソフト自らが手がけるパソコンのSurfaceシリーズの中で最もスタンダードな構成を取るマシンがSurface Laptopだと言えると思います。
Surface Hubから来年登場予定のSurface Neoまで、パソコンのあたらな可能性を探るような新しい使い方を提案する機種を出し続けているのがマイクロソフトですから。
そんな他のPCメーカーとはかなり異色なラインアップを持つSurfaceシリーズの中で、逆に異色な存在となっているのが「普通の」クラムシェルタイプのノートパソコンであるSurface Laptopシリーズです。
そのSurface Laptopにも第3世代機が登場します。
サイズ的にデスクトップPC代替機としてのニーズもあると思われますから、常に一定以上の引き合いもあるのかもしれません。従来13.5型画面を持つ機種の1ライン構成だった製品により大きな15型液晶搭載のラインが追加になっています。
15型ではRyzen Mobile搭載機が選べるように
第3世代のSurface Laptop最大の特徴は15型画面を持つ機種ではAMDの高性能CPU、Ryzenシリーズ搭載機が選択可能になったところです。
インテルのCPU供給不足とも相まって自作のデスクトップ向けCPU市場ではシェアの逆転を招いたことが大きな話題にもなりましたし、メーカー製パソコン、特に今までインテルの独壇場だったノートパソコンジャンルでも次第に浸透し始めている製品です。
Surface Laptop 3では15型画面搭載機のみですが、Ryzen Mobileを採用したマシンの選択が出来るようになっています。
ちなみに搭載されるRyzenシリーズのCPUは一般的なSKUではなく、マイクロソフトスペシャルモデルになっているのも注目したいポイントです。
メーカ向けに一般的に販売されているものよりも統合GPUの規模が大きく、グラフィクス性能に少し振った性能になっているところがミソです。
Surface Laptop 3が搭載するインテルCPUは10nm世代のマイクロアーキテクチャが一新されたもので、統合されているGPUが大幅に強化されこちらもグラフィクス性能が大きく向上しています。
そちらとの整合性を持たせる意味でRyzenシリーズのCPUもカスタムチップを作ってもらったのかもしれません。
金属むき出しの筐体も選べるように
従来のSurface Laptopはパームレストやキーボードのフレーム部分に高級合成皮革であるアルカンターラが貼られていることが特徴でした。
こちらは自動車のシートなどにも使われる高級素材で手触りは素晴らしく、冬期に使用しても金属の冷たさが伝わらない使用感になる優れものです。
ですが手汗などの付着は避けようがなく、掃除の面ではちょっと気になる部分もあったと思います。
そういった声がマイクロソフトにも上がったのか、今回はアルカンターラが貼られていない、金属そのままの仕上げのモデルも選択出来るようになりました。
こちらはこちらで精密機械らしさの演出には寄与しますので、高級感、という観点でもビルドクオリティさえ確かであれば特に問題にはならないでしょう。
スペック
13.5型画面搭載のSurface Laptop 3、15型画面でビジネス向けのラインにはインテルの10nm世代の第10世代Coreプロセッサが搭載されています。
Core i3の設定はなく、高性能なIris Plusグラフィクスを統合したCore i5、Core i7搭載機のみが設定されます。
Ryzen Mobile搭載機ではCPUは4コア8スレッド対応のもので、GPUは一般的なRyzenシリーズよりもコアが1つずつ増やされて11コア(704SP相当)、9コア(576SP相当)のチップが使われます。
どちらのCPUもDDR4で3,733MHz動作相当のデータレートを実現した極めて高速なメインメモリが使われていますので、統合GPUもメモリネックになりにくくかなりのグラフィクス性能を引き出せるようになっています。
メインメモリは13.5型モデルが8GBまたは16GB、15型モデルはこれに加えて32GBが選択可能です。内蔵ストレージは13.5型が128GB~1TB、15型は512GBまでのNVMe対応SSDとなります。
画面の解像度はどちらもドット密度が同じで、13.5型は2,256 x 1,504ドット、15型は2,496 x 1,664ドットとなります。
無線LANはWi-Fi 6に対応。USBコネクタはType-C形状の3.1 Gen1対応ポートも備えるようになりました。
価格は13.5型画面搭載機が12万円台~28万円程度。15型画面の機種が14万円台~31万円程度となります。