The正常進化形。順当なスペックアップを図ったSurface Pro 7登場
アメリカ時間の10月2日にマイクロソフトが行なった多数の新製品発表の中で、Surfaceシリーズのメインストリーム機、インテルCPU搭載のSurface Proシリーズの最新機種が公開されました。
こちらは既に日本のMicrosoftストアでも予約が開始されています。
世代としては7世代目となるSurface Pro 7、非常に無難なバージョンアップが行なわれ、まさに正常進化というのがふさわしい強化を行なったモデルになっています。
今回は第7世代になったSurface Proをご紹介します。
第10世代Coreプロセッサ採用
Surface Pro 7ではCPUには最新の10nm世代のプロセッサ、第10世代のCoreプロセッサを搭載しています。
インテルの内部事情から第10世代のCoreプロセッサは10nmの製造プロセスで新世代のマイクロアーキテクチャを採用した製品と、従来のアーキテクチャを採用してさらに改良が進んだ14nmの製造プロセスで作られる2つの種類が混在しています。
が、Surface Pro 7ではCPUは「真の第10世代」と言える、10nmプロセスで製造されたCore iシリーズのCPUを載せています。
このタイプのCPUの特徴は、基本的には統合GPUの性能が大幅に向上していることです。マイクロアーキテクチャも改善されていますが、演算回路の規模の大幅な向上とそれを支えるメインメモリの帯域向上により、従来の統合GPUのイメージを大きく超える性能を実現しています。
スペック
Surface Pro 7のCPUは3つの選択肢が準備されます。
2コア4スレッド対応で統合GPUの性能が控えめなCore i3搭載機。4コア8スレッド対応でより高いCPU性能、Iris Plusグラフィクスの統合GPUを内蔵してグラフィクス性能も大幅に高めたCore i5、Core i7搭載モデルがあります。
10nm世代のCoreプロセッサは現時点ではややCPUコアの動作クロックが低めですが、その代わりにクロックあたりの性能は大幅に改善されています。が、純粋なCPU性能では14nm世代のプロセッサに及ばないシーンもあり得ます。
その代わりGPU性能は大幅に上がっており、フルHD解像度程度ならばそれなりの描画負荷の3Dゲームも遊べる性能を備えるようになりました。(Iris Plusグラフィクス搭載CPU)
メインメモリは4GB~16GB、内蔵ストレージはNVMe SSDの128GB~1TBがチョイス可能です。
ディスプレイはずっとキャリーオーバーされている12.3型で2,736 x 1,824ドットのものを採用。
無線LANは新たにWi-Fi 6に対応し、USBコネクタは3.1 Gen1対応でType-A形状とType-C形状のものを搭載するようになりました。この辺りも順当なバージョンアップが図られています。
USB PDにも対応して電源関連のフレキシビリティが大幅に向上したのも特徴と言えるでしょう。
変えないデザイン
インテルCPU搭載のSurface Proシリーズは数世代前から形を固定したようになっています。
今風のタブレットとしては狭額縁ではない本体ですが、それを変わらず受け継いでいます。
このデザインの理由には、タイプカバーなどの周辺機器の互換性の観点もあると思われます。また、使い込まれる「道具」として、新世代機に乗り換えても全く違和感なく今までと同じように作業が行える感触を重視しているのかもしれません。
価格の方はCore i3、メモリ4GB、ストレージ128GBのエントリー機が11万円ほど。Core i7にメモリ16GBとストレージ1TBを搭載したハイエンド機が約30万円になります。
他社製品に価格面でのプレミアはつきますが、今一番安心して使える2in1 PCの一つだと思います。