クラウドストレージの「金庫」。OneDriveのPersonal Vault登場へ

「クラウド」という何かつかみ所のないサービスに今でもどこか不安感を覚えるユーザーは一定数いるのではないかと思います。

そういった感覚を持つのは本来は人間としては自然なことなのかもしれませんね。なにしろ「大切なものが手元にない」訳ですから、クラウドのあれこれって。

また、日本でもグーグルドライブなどが認識し始められた初期に「やらかしちゃった」人が大々的にニュースで取り上げられたことなどから、クラウドストレージ自体に良くないイメージを植え付けられてしまったかもしれません。

通常の使い方をしていれば不特定多数にドライブの中身を覗かれることはなく、よほどのミスをしなければそのままでも安心して使えるものなのですけれどね。

そういった不安解消のためではないでしょうが、マイクロソフトは同社のクラウドストレージサービスOneDriveにさらに強固なセキュリティ機能を持つ「金庫」を追加することを発表しました。それが「OneDrive Personal Vault」です。

アクセスのたびに再認証&強固な暗号化

OneDrive Personal Vaultは通常のOneDriveの新機能としてOneDriveを使用しているユーザーなら誰でも使えるようになる予定です。

この「金庫」に収められたファイルにアクセスするためには、オーナー自身も再度このために設けられた認証をアクセスのたびに行なう必要がある仕組みになります。

それには(恐らく)Windows Helloで実現された生体認証の機能を利用したり、SMSを使ったセキュリティコードによる多段階認証のプロセルを経ることになります。

さらにアクセス後ほおっておいてもタイマーでファイルは自動的にロックがかかる仕組みになっています。

また、ファイル自体はデータセンター側で強固な暗号化を行なって保存されます。OneDriveのファイルをPC側にシンクロナイズしたデータの方は、WindowsのBitLockerを使って暗号化され、ローカルファイル側もきちんとした対処が行なわれる仕組みです。

より重要な身分証明書や保険証書などの画像保管に使うことを想定しているようです。

リリースは一部地域から

OneDrive Personal Vaultはまずはオーストラリア、ニュージーランド、カナダで利用可能になります。

その後全世界にサービスが展開され、今年中には全世界のユーザーが利用可能になるとされています。

クラウドストレージのイメージ上の弱点を改善できる機能ですので、オンスケジュールでの機能開放を期待したいですね。

くらうどこわい

冒頭でも少し触れましたが「クラウド」に対する不安というのはある意味人間の本能的なものがその一因としてあるのかもしれません。

やっぱり大切なものを自分で管理できないというのは気持ち的にどこか不安に感じても不思議はないかもしれません。

ただ、実際には「クラウド」という言葉が使われる前からわたしたちの大切な情報の多くはクラウド保存されていました。身近なところでは銀行口座に預けたお金もそうですよね。

今は口座の残高は通常時はほぼ銀行のコンピュータ上の数値データに過ぎません。それがリアルなお金としっかり交換可能なことは保証されていますが。

そしてセキュリティのこともありますから基本、銀行の口座等々の管理を行なうデータセンターの在処は公開されません。データがどこのデータセンターに置かれているのか分らないクラウドストレージとその点では同じなんですよね。

理性で分っていても感情の部分まで制御しきることは出来ないでしょうから、なかなかクラウドの「気持ち悪さ」を解消しきるのは難しいでしょうけれど、上手なつきあい方を見つけた方が世界は何かと便利になると思います。