あのCORSAIRからコンパクトなハイエンドデスクトップPC登場
CORSAIRといえば以前から高品質なオーバークロックメモリなどで名の知れたメーカーです。今ではそこから手を広げてさまざまなゲーム関連パーツの製造・販売を行なっています。
そのCORSAIRがこのほどコンプリートPCにも進出するようです。2019年のCESに合わせ独特のフォームファクタのコンパクトデスクトップパソコンの発表を行ないました。
簡易水冷方式を採用して小さな筐体ながらまさにハイエンドと言って良い中身を詰め込んだ機種になります。
今回はCORSAIRのハイエンドコンパクトデスクトップPC、「CORSAIR ONE」シリーズを取り上げます。
高性能ワークステーションのi180
今回CORSAIRが発表したCORSAIR ONEシリーズはどの機種も非常に高性能な中身になっています。
サイズは200mm x 172.5mm x 380mmと奥行きが極端に短く、「煙突形」とでも言った方がいいような縦長の形になっています。その分内容積が小さく冷却には厳しい条件の筐体のはずですが、コンパクトな筐体にハイエンドパーツを組み込んだPCになっています。
最上位機種となるCORSAIR ONE PRO i180では、CPUには12コア24スレッド対応のCore i9-9920Xを搭載。GPUにもGeForceシリーズのウルトラハイエンドになるGeForce RTX 2080Tiを採用しています。
メインメモリは8GB x 4chの32GBを搭載。内蔵ストレージは960GBのNVMe SSDと2TBのHDDを搭載します。
OSはWindows 10のProエディション、電源には同社が手がける80PLUS Platinum認証の750W電源を搭載しています。
コンパクトな筐体にこれだけ発熱も大きなパーツを押し込むために、CPUとGPUの冷却機構には簡易水冷方式を採用しています。でなければこのサイズにこのパーツを詰め込みきちんと性能を引き出すことは困難を極めることでしょう。
インタフェースにはUSB 3.1コネクタを二つ搭載。うち一つはType-C形状となっています。USB 3.0コネクタも合計4つ、USB 2.0コネクタも2つ搭載していますので、拡張性は十二分といっていいでしょう。
ギガビットの有線LANの他にWi-Fi 5対応の無線LANも搭載。Bluetooth 4.2もサポートします。
ディスプレイ出力はDisplayPortを3つ、HDMI 2.0aを1つ持ちます。
価格は約5,000ドルで位置づけ的にはCORSAIRではi180を高性能ワークステーションとして販売します。
高性能ゲーミングPCとなるi160とi140
CORSAIR ONE i160とi140はi180と同じ筐体を使っていますが、メーカーとしての製品の位置づけは高性能ゲーミングPCとなります。
i160はCPUにCore i9-9900K、i140ではCore i7-9700Kを搭載。GPUはi160がGeForce RTX 2080Ti、i140の方はGeForce RTX 2080となります。
プラットフォームが変わりますのでメインメモリは2ch構成。どちらも16GB x 2を搭載しています。内蔵ストレージは480GBのNVMe SSD+2TBのHDD。
OSがWindows 10 Home版となり、電源も80PLUS GOLDの600Wのものになります。
価格はi160が約3,600ドル、i140のほうは約3,000ドルです。
コンパクトで高性能
3機種とも簡易水冷方式を採用したことで、非常にコンパクトな筐体ながら最上級と言っていいレベルの性能を持つ製品に仕上がっています。
それぞれそれなりに高価なマシンですが、中身を見るとその価格にも納得のいく構成になっているのではないでしょうか。
自作で同レベルの性能を持つパソコンをより安く仕上げることも可能ではあるでしょうが、このサイズにこの性能を詰め込むことはまず不可能でしょう。
デザインもなかなか美しく、価格分の価値は十分にある製品と言えそうです。日本での販売も待たれる製品ですね。