VDSLタイプのFTTHユーザーに福音となるか。auからG.fastプラン登場

auひかりのG.fast対応サービスのプレスリリース

マンションなどの集合住宅にお住まいのユーザーはフレッツ光やauひかりのVDSLタイプを契約している方も多いかと思います。

最近は集合住宅でも全室光ファイバーを引っ張るタイプの契約も増えているようですが、以前の契約ほどVDSLタイプのプランが多くなっているのではないかと思います。

戸建て住宅用の光回線のサービスが100Mbps回線だった頃は集合住宅のVDSLタイプの回線でもあまり問題はなかったと思うのですが、今は戸建てタイプ向けの光回線サービスは基本すべて1Gbps以上の回線を使うようになっています。

このため100Mbps止まりのVDSLの光回線サービスはどこかちょっと損をしているような、そんな感覚が出てきてしまっていました。

そんな中、VDSLタイプの回線しか引けない集合住宅のユーザーにも福音となりそうなサービスがスタートします。auひかりが下り最大664MbpsのVDSLを使った接続サービスを開始したのです。

auひかりマンション タイプG

auひかりが開始した高速のVDSLタイプの光回線は、「auひかりマンション タイプG」というコースです。

このプランでは、最大通信速度が下り方向は664Mbps、上り方向は166Mbpsとなっていて、上下非対称の速度のサービスになります。

一般的なネットワークの使い方では、上り方向の通信速度よりも下り方向の通信速度の方が重要ですので、こういった速度設定は実際の使い方にマッチした妥当なやり方です。

auひかりマンション タイプGでもVDSLを使いますから、インターネット接続回線用の配線には金属の電話回線を利用します。ADSLなどと同じようにアナログ電話で使っていない周波数の高い側の空きを利用してデータ通信を行ないます。

ADSLが比較的距離の長いデータのやりとりを考慮しているのに対し、VDSLでは近距離の通信をターゲットにしていますのでADSLに比べて非常に速度の速い通信が可能です。その代わり距離が遠くなると通信速度はADSLよりも低下します。

このVDSL方式に「G.fast」というより最大通信速度が高い新方式が規格化されました。auひかりマンション タイプGはこの仕組みを使う恐らく日本で一番最初のサービスになります。

G.fast

G.fastはVDSLの新規格で、上下方向合わせて最高1Gbpsの通信速度を確保できる仕組みになっています。すでに通信の国際規格を取り仕切るITU-Tで規格化され、通信関連機材を製造・販売する各社から対応製品が出荷されています。

auひかりでもこのG.fastに乗っ取った仕組みを使っていますが、通信速度に関しては余裕や接続の安定性を勘案してか、最大の合計1Gbpsまでは使い切らない形でのサービスにしたようです。

既存のVDSLユーザーも機材の交換でG.fastが使える

今既にVDSL方式の光回線サービスを使っているユーザーもマンション内、室内側の機材を交換することでより通信速度が速いG.fast規格のVDSLにアップグレードできる可能性があるのもこの方式の大きなメリットでしょう。

従来の最大100Mbpsのサービスで通信速度に不満があったユーザーをうまく救える可能性もあります。

実際にKDDIではauひかりマンションタイプの従来のVDSL機材をG.fast対応の機材に順次更新していくそうです。あとは、利用者がKDDIに連絡して部屋にある側のVDSLモデムを入れ替えればより高速な通信を利用できるようになります。

G.fastの仕組みは光ファイバーを各室まで引けなくてインターネット接続回線を今のところはまだ準備できていないマンションでも、既存のアナログ電話回線を使って直接光ファイバーを引っ張るのに近い通信速度の回線が使えるようになる可能性があるのも大きいのではないでしょうか。

分譲マンションでは管理組合や管理会社を通す必要があると思いますので大変だとは思いますが、今だとインターネットアクセス回線がある方が物件の評価が上がる可能性がありますから、新しいVDSL方式も含めネット接続回線を引く検討をする価値は十分にあると思います。