薄型モバイルノートPCの新たな選択肢、LGのgram
薄型軽量のノートパソコンと言うと今までは日本メーカーの十八番というイメージがありましたが、そのあたりの事情も少しずつ変わり始めています。
HPのSpectreシリーズやDELLのモバイルノートPCなどもそうですが、また一つ新たな選択肢が生まれています。それがLGのgramシリーズです。
今回は第8世代のCoreプロセッサを搭載して生まれ変わった新gramシリーズを取り上げます。
14型でも1kgを切る薄型軽量機
LGのgramシリーズは14型でも1kgを切る軽量さと16mm前後の薄さを実現して、モバイル用途に適したサイズ感と重量を実現していました。
そして第8世代のCoreプロセッサのリリースに合わせgramもモデルチェンジ。より高い性能と非常に長いバッテリー駆動時間を実現してきました。
液晶サイズの小さい方の13.3型液晶搭載機であれば、WoSデバイスにも肩を並べる、または超えるレベルの27時間ものバッテリー駆動時間を実現しています。
液晶サイズが変わっても重量があまり変わらないのがgramシリーズの特徴というか若干不思議な部分です。13.3型機では重量は965g、14型機が995g、15.6型液晶搭載機でも1,095gとなっています。
スペック
gramシリーズでは13.3型がシリーズ全体のエントリー機、液晶サイズが大きな方が上位機種的な位置づけになっています。このため使われるCPUにも違いがあり、13.3型機のみ2コア4スレッド対応CPUのCore i3が用意されます。
全サイズを通じてメインストリーム機にはCore i5-8250Uが使われ、上位機種にはCore i7-8550Uが搭載されます。メインメモリは4GBまたは8GB、内蔵ストレージはSATA3接続のもので128GB~512GBが選択可能です。
液晶ディスプレイはサイズこそ違えども、解像度はどれも一緒でフルHD解像度となっています。
内蔵されるバッテリーはシリーズ共通で72Whのものとなっていますが、液晶パネルが大きくなるとバックライトによる消費電力が増える分、液晶の大きな上位機種の方がバッテリー駆動時間が短くなります。
13.3型機では最大27時間、14型では26時間、15.6型では23時間まで駆動時間が短くなります。ですが、これらの数字は先日発表されたSnapdragon搭載機にも匹敵、あるいは上回るスペックです。
おそらくスリープ状態でのバッテリーの持ちはWoSデバイスに分があると思いますが、実利用に関してはインテルCPU採用機でもここまでいける、ということを示すいい例になる機種だと思います。
インタフェースポートは薄型ノートPCとしてはかなり豊富で、13.3型でもUSB Type-C 1つとType-A形状のUSB3.0を2つ、HDMI端子も持ちます。SDカードスロットがマイクロSD対応なのはちょっと残念ですが、スマートフォンとの互換を考えるとこちらの方がいいのかもしれません。
大画面モバイルの提案の一つとして
最近、モバイル用途に使えそうな重量、薄さのノートパソコンで15.6型液晶を搭載する機種が増えてきています。
日本では多くの場合ビジネスの移動と言えば電車を使うケースが多くなるため、2kg程度ある15.6型液晶搭載機はモバイル用途での選択肢にはなかなかなりませんが、特に第8世代のCoreプロセッサならばUプロセッサの枠にもリアル4コアが使えますから、出先でのかなり本格的なワークロードにも対応できる機種を作れます。
持ち運べるモバイルワークステーション、的なポジションの製品になっているのではないかと思います。
そんな15.6型液晶搭載機ではダントツで軽い重量を実現しているのがgramです。液晶の解像度は今となっては控えめなフルHD止まりですが、実際の利用シーンではとても高い実用性を実現できるサイズでもあります。
新たな選択肢の一つとして、15型クラスのモバイル製品にも注目しても良いと思います。