超薄型ノートPCも4コア時代突入。HPのSpectre 13一新

HPのSpectre 13の製品情報ページ

 

HPの高級ラインの薄型モバイルノートパソコン、Spectre 13が一新されます。

従来同様の約10mm厚の極薄筐体ながら、タッチ操作にも対応。さらにCPUを第8世代のCoreプロセッサに更新して、4コア8スレッド対応を実現しました。

カラーも一新して前モデルとはガラッと雰囲気も変えてきました。

今回はHPの新フラッグシップモバイル機、Spectre 13を取り上げます。

スペック

まずは新Spectre 13のスペックをまとめてみます。

CPUには4コア8スレッド対応の第8世代のCoreプロセッサを採用しています。スタンダードモデルにはCore i5-8250U、パフォーマンスモデルではCore i7-8550Uを搭載します。

前者は定格1.6GHz動作で、シングルスレッド実行の場合には最高3.4GHzまで動作クロックが上がります。

後者は定格1.8GHzで最高4GHzまで動作クロックが上がる仕様となっていて、マルチスレッドでの処理性能とシングルスレッド性能の両取りを狙える性能を持っています。

メインメモリはスタンダードモデルでも8GBを実装して十分な容量があります。SSDのほうも256GBまたは512GBと、こちらもメインPCとして使い倒すのに十分な容量があると言えるでしょう。

搭載する液晶は13.3型のフルHDのもので、この部分は控えめなスペックとなっています。

ただし13.3型液晶、フォントスケーリング100%で使うならばこの程度の解像度が適当です。表示する文字数の面から見た情報量は十分と言えます。

サイズは約308mm x 225mm x 12.5mm。最薄部は10.4mmと非常に薄い筐体になっています。
この薄さながらタッチ操作に対応したところが新Spectre 13の凄みでしょう。

重量を1.11kgに抑えつつ、11時間以上の公称バッテリー駆動時間を実現したところも、モバイルノートパソコンとして優れた部分になります。

モデルチェンジしてもやっぱりおしゃれ

先代のSpectre 13も「おしゃれ」なデザインのマシンでしたが、色合いを一新した新Spectre 13も、他社の高級ラインのモバイルノートパソコンとは一線を画す独自の存在感を持った製品になっていると思います。

セラミックホワイトとシャンパンゴールド的な薄めの金色を組み合わせた独特の色合いも高級感の演出に役立っている感じです。

金属のカタマリ感の薄いデザインを取りつつ高級感をうまく出した、他にはないユニークな存在感ですね。

先代同様の指輪を意識した形の液晶を支えるヒンジを採用していて、この部分がこのシリーズのアイコンになっています。

本格化するモバイルPCの4コア化

この機種も含め、いよいよ第8世代のCoreプロセッサの市場への投入が本格化してきました。

デスクトップPCのメインストリーム機は6コア化、モバイル機も含めノートPCは4コア化が一気に進むことになりそうです。

モバイルノートパソコンのジャンルではSpectre 13もその流れの急先鋒になっていくかもしれませんね。

同レベルのTDPを持つCoreプロセッサをこの薄さに押し込むことは既に先代の機種で技術面などが確立されていたのでしょうが、それでもこの薄さに4コア8スレッド対応の高性能CPUが内蔵されるようになったというのは、かなりインパクトのある事実だと思います。

従来モバイルノートパソコンで諦めなければならなかったような重いタスクも、出先でどんどん実行できるようになる可能性があります。

色々なジャンルの、むしろプロの間にさまざまなワークフローの革新をもたらしてくれるかもしれません。

今後はAMDのRyzenシリーズもようやくGPUを統合したCPUを発売開始します。より一層、ノートPCの総合性能が引き上げられていく形になるでしょう。

AMDのうたい文句通りであれば、GPU統合版のRyzenもかなりの高性能を期待できそうですから、市場投入で先行してRyzenに先手を打った形の第8世代のCoreプロセッサとの争いも見物になりそうです。

Ryzenシリーズの登場でPCのCPU市場が活性化したのは間違いがないところですが、さらに今後の動きも見逃せません。