USBパワーデリバリー対応のポートリプリケーターがAUKEYから登場
パソコンの周辺機器メーカーの一つとして存在感を増しつつあるAUKEYからユニークなUSB Type-C対応のハブが登場しています。
機能的にはハブと言うよりは「多機能ポートリプリケーター」と呼ぶべき機能を備えたものです。
対応機器ではUSBパワーデリバリを活用した本体側の充電にも対応出来る機能を取り込んでいます。。
今回はAUKEYの「USB-Cハブ 8in1 CB-C55第2世代」を取り上げつつ、USB Type-Cコネクタの動向を見ていきます。
Type-Cに集約される方向のインタフェース?
コネクタを上向きでも下向きでも接続出来る便利性からスタートした感のあるUSB Type-Cコネクタですが、今の流れは基本全てのパソコン等のコネクタをこの形状に集約しようとしているような動きがあります。
オルタネートモードを利用すれば、USB Type-CコネクタからDisplayPortの信号を引き出すことが出来ます。4k以上の解像度を持つディスプレイもこのコネクタで接続出来るようになります。
また、USB3.1、3.2よりももっと高速なインタフェースであるThunderboltもType-C形状のコネクタを使います。
こちらを利用すれば、ノートPCが外部に高性能なビデオカードを接続することも視野に入ります。
さらに「USB Power Delivery(USB PD、USBパワーデリバリ)」という規格も制定されています。
こちらに則った機器のコネクタからは最大100Wの電力の供給が可能になり、かなり高性能なノートパソコンの充電・給電まで十分にまかなえる仕組みです。
まだまだUSB PD対応のコネクタを備えたパソコンは少ないのですが、1つの形状のコンパクトなコネクタでほとんど全ての用途を賄うことが出来るため、パソコンなどをスタイリッシュに仕上げることは容易になります。
8in1
これらUSB Type-Cコネクタの仕様にほとんど全て対応するのが今回ご紹介するAUKEYの「USB-Cハブ 8in1 CB-C55第2世代」です。
電源アダプタこそ付属しませんが、「USB-Cハブ 8in1 CB-C55第2世代」経由でUSB PDの仕組みを使ってパソコン側に電力を供給しつつ、ハブに接続した各種機器の利用が可能になっています。
「USB-Cハブ 8in1 CB-C55第2世代」にはType-C形状のUSBコネクタが1つ、Type-A形状でUSB3.0規格のコネクタが2つついています。
さらにHDMI出力、VGA出力も装備。
フルサイズのSDカードとマイクロSDカードのスロットが一つずつに、ギガビットの有線LANポートまで備えます。
まさにハブではなく、多機能ポートリプリケーターと呼ぶべきスペックを備えたデバイスになっています。
複雑化するケーブル
USBの端子側はType-C形状に集約されていくのだと思いますが、過渡期に当たると思われる今は、ケーブルやコネクタ側にかなり面倒な状況が生まれてしまっているのもまた事実です。
ちょっとピックアップしてみるだけでも、Type-C形状ながらUSB2.0までしか対応しないケーブル、USBホスト機能に対応するもの/しないもの、USBパワーデリバリへの対応の有無、等々、ケーブルやコネクタ側には非常に面倒で複雑な状況が生まれてしまっています。
著者もスマートフォンを先日乗り換えたのですが、新しいスマートフォンは充電・インタフェースコネクタがUSB Type-C形状でした。
ここにマイクロUSBコネクタを持つ周辺機器を接続しようとしたところ、地元の街ではUSBホスト機能(USB OTG)を持つ変換コネクタを手配することが出来ませんでした。
そもそも、USB OTGを大手キャリア販売店スタッフが理解していませんでした。
こういった辺りに今のUSB Type-Cコネクタ、ケーブルを巡る問題点があります。
もう少しキレイに整理されて、ケーブル製品も分かりやすくなってくれると良いのですが。それが普及を加速するとも思います。