Windows 10のOneDriveでファイルのオンデマンドダウンロードを有効にするには
Windows 10の最初の実装ではOneDriveの仕様が変化し、OneDriveを利用中の端末全てにクラウド上のファイルのコピーが置かれるようになりました。
これによってファイルを使おうと思った時にクラウド側からファイルをダウンロードする必要がなくなり、ファイルにはすぐにアクセスが出来るようになりました。
その代わり、必ずコピーをローカルに持つことでストレージが圧迫されるようになり、内蔵ストレージに余裕のない機材では、OneDriveが使いにくくなってしまっていました。
この部分の仕様がFall Creators Updateで元に戻ります。
OneDrive上のファイルは設定を行うことで必要なときのみダウンロードする形になり、常に内蔵ストレージを食う状態ではなくすることが出来ます。
この記事ではこの部分の設定方法などをまとめます。
まずはOneDriveクライアントの更新待ち
実はWindows 10のFall Creators Updateの機能と言いつつ、OneDriveのFiles on-demandの機能はアップグレード直後には導入されていないケースがあります。
著者手元のパソコンでは、Fall Creators Updateの導入から数日空けた後にOneDriveのクライアントソフトの更新がかかったようです。
手動でのOneDriveアプリの更新も試みましたがうまく導入できませんでした。また、どうも通常のWindows Updateとも経路が違う雰囲気で、気づいたらいつの間にか更新されていた、といったかたちです。
ここはOneDriveクライアントが自動更新されるまで素直に待つしかなさそうです。
更新が行なわれると、OneDriveの設定画面にFiles on-demand関連の設定内容が追加されます。
そのあたりも次の節以降でまとめていきます。
オンデマンドダウンロード機能を有効にする
OneDriveのクライアントが更新されたら、まずは設定内容をチェックしてみましょう。
OneDriveの設定画面は次の手順で呼び出します。
タスクバーの通知領域にある雲形のアイコンを右クリックします。
表示されるメニューから「設定」を選択します。
OneDriveの設定ウィンドウが表示されたら、「設定」タブをクリックしてます。
こちらの画面の「ファイルのオンデマンド」の項目がOneDriveのファイルのオンデマンドダウンロード機能の設定です。
「容量を節約し、ファイルを使用するときにダウンロード」にチェックを入れればOKです。
この機能が初期値となっていて、新しいOneDriveクライアントが導入されれば、こちらは自動的にONになるはずです。
ファイルの見た目とファイルごとの各種設定
ファイルの見た目から、そのファイルがOneDrive上どういった扱いになっているのかを判断することが可能なアイコンが追加になっています。
ファイル名の横に付いている小さなマークがそれです。
雲マークならばファイルは基本OneDrive上のみにあり、必要なときにダウンロードされるファイルです。
緑のチェックマークが付いているファイルは、コピーが必ずパソコン側に置かれるファイルです。
この設定はファイルを右クリックして表示されるメニューからファイルごとに行うことができます。
つねにコピーをパソコン側に保持するファイルのメニューはこちら。
「空き領域を増やす」コマンドを使うとパソコン側のコピーを削除し、Files on-demandの機能が有効になります。同時にストレージの空き容量を増やすことが出来ます。
通常はOneDrive上のみにファイルを置く設定のもののメニューはこちら。
「空き領域を増やす」コマンドがグレーアウトして使えなくなっています。
「このデバイス上で常に保持する」を使うと、コピーがパソコン側におかれてOneDrive側のファイルの内容と常時同期されるようになります。
オンデマンドダウンロードを有効にしているファイルをパソコンで利用すると(表示したりファイルをコピーしたり)、OneDriveからファイルがダウンロードされてそのファイルの状態は「このデバイス上で常に保持する」設定を行った状態に変化します。
ファイルの表示やコピーの操作は通常のファイルの操作と一緒で、OneDrive上のファイルであることを意識する必要はありません。
ただ、ファイルを保持する設定が変化することには注意が必要です。
ファイルをOneDrive上でのみ保持する状態に戻すには、「空き領域を増やす」コマンドを使います。