Windows 10 Fall Creators Updateの状況が少しずつ見えてきた
この秋に迫った次の大規模アップデート、Fall Creators Updateの状況がだんだんと見えてきました。
事前に発表されていた概要からはどうやら変更が出てきそうです。目玉機能のいくつかは残念ながら今年秋のリリースには間に合わない形になりそうです。
また一部で話題になっているように、長らく標準アプリとして親しまれてきたペイントが標準搭載アプリから外れることになりそうです。
このあたりの現在までに分かっている事情をまとめてみます。
Timeline機能とCloud-Powered Clipboardが間に合わない?
春先のFall Creators Updateの概要発表にて目玉機能として発表されていた大きな二つの機能が、どうやら秋のリリースには間に合わないようです。
Windowsのみならずその上で動作するアプリの作業状況まで含めて、時間軸をさかのぼって状態の再現が可能な「Timeline」がその一つです。
もう一つは同じマイクロソフトアカウントでサインインしているPC同士で、クリップボードの内容を共有できる「Cloud-Powered Clipboard」です。
非常にユニークで便利な機能になると思われ期待されていただけに、この二つがFall Creators Updateに間に合わないというのはかなり残念です。
ペイントが標準インストールアプリから外れそう
ずっと以前から非常にシンプルな画像処理用のアプリとして親しまれてきたペイントが、マイクロソフトが今後、開発等を行っていく対象のアプリ一覧から外れました。
これにより、Fall Creators UpdateではWindows 10の標準インストールアプリからペイントが外れることになりそうです。
マイクロソフトではペイントの機能が必要なユーザーはペイント3Dへの移行を勧めています。ただ、まだペイント3Dはペイントのすべての機能を包含していませんので、今後も引き続き機能強化が行われると思われます。
ただ、Fall Creators Update以降もペイントアプリはストアからインストールして利用可能、との情報もマイクロソフトから出されていて、この秋以降、Windows 10でもペイントが使える状況には変化はないのかもしれません。
単純な2D画像の扱いに関してはペイント3Dにもとても優れた機能がある、というわけでもありませんので、場合によってはサードパーティー製のペイントアプリなどを今から導入して慣れておく手もあるかもしれませんね。
Windows Story Remixはプレビュー版で利用可能&面白そう
もう一つのFall Creators Updateの目玉となりそうな新機能、Windows Story Remixですが、こちらはWindows 10のインサイダープレビュー版ですでに利用可能になっています。
かなり安定して動作していて非常に簡単に利用でき、なかなか面白いアプリになりそうです。
静止画を適当に選択して動画の作成ボタンを押すだけで、BGMも付いたスライドショー動画をすぐに生成してくれます。
シーン認識などを行ってストーリー性のある動画にしてくれるらしいのですが、その部分の評価は見る人がどう感じるかによるかもしれません。
やはり遅延も出る実装スケジュール
Fall Creators Updateで実装予定のPeopleアプリの連絡先をタスクバーにピン留めする機能もかなり以前からアナウンスされていたものですが、実際にはここまで実装に遅延が発生しました。
やはり開発規模が大きくなる大きな新機軸に関しては、どうしても開発作業の遅延は生じるようです。
Fall Creators Updateでも目玉機能と目されていた機能のうち2つがどうやらリリースに間に合わないことがはっきりしてきて、1年に2度というハイペースでの開発作業の大変さ、難しさがよく分かる形になっています。
TimelineとCloud-Powered Clipboardは、Fall Creators Updateリリース後、さほど間を置かずにプレビュー版で公開予定とのお話もあります。
これらの機能ができるだけ早いうちに実装されることも期待したいところです。