新Surface Pro登場。6月15日には日本市場にも
先日の上海でのイベントで「new Surface Pro」が発表されました。「Pro 5」ではなく、正式にネーミングからナンバリングが外れています。
非常に堅実な改良を施したイメージで、「正常進化形」という表現がピッタリくるマシンとなりました。
また、6月15日から新Surface Proを日本市場に投入することも、日本マイクロソフトから発表されています。
今回は新しいSurfaceシリーズのメインストリーム機、新Surface Proを取り上げます。
スペック
新Surface Proでは搭載するCPUが順当にステップアップして、第7世代のCoreプロセッサに切り替わっています。下位機種がCore m3、中位の機種はCore i5、上位機種はCore i7を搭載します。
新Surface Proでは冷却機構が強化されたようで、Core i5を搭載する中位の機種でもクーリングファンが省略されており、無音動作を可能にしています。
上位機種に搭載されるCore i7は、描画性能の高いIris Plus Graphics 640が統合されているところが特徴です。エントリークラスの独立GPUに並ぶか超えるぐらいの性能が実現可能です。
その代わりフル稼働時の発熱量も増えてしまうため、Core i7搭載モデルのみアクティブクーリング機構を持つ仕様になります。ただ、こちらの冷却機構も改良が施されたようで、ファン動作時の騒音レベルがかなり抑えられました。
メインメモリはエントリー機の4GBから上位機種の16GBまで、ストレージのSSDは上位機種なら最大1TBが選択できます。
外見は従来のPro 4と大きく変わらないように見える新Surface Proですが、パーツレベルでは内容が一新されており、新造に近いレベルの更新が行なわれているようです。
キックスタンドは最大165度まで開き、Surface Studioのディスプレイパネルを倒したときに近い操作感が実現できます。
また、Surface Penもアップグレードされ、4096段階の筆圧検知とペンの傾き検出に対応しました。ペン操作時の入力の遅延も21msに短縮され、より自然な書き味を実現したとしています。
まさに「正常進化形」
待望の登場となった新Surface Proですが、非常に堅実で順当な更新が行なわれた印象です。逆に言うと大きなサプライズはなかった、かもしれません。
CPUの更新で電力効率を改善。従来から定評のあった液晶パネルは継続して搭載。Surfaceシリーズらしいペン入力操作をぐっと強化して、魅力度アップなど、まさに順当な「正常進化」といえる改善を行なってきた印象ですね。
Iris Plus Graphics 640を統合したCore i7搭載機の性能も気になる部分ですが、著者個人としてはCore i5を搭載しつつファンレス動作を可能にした中位機種に一番興味を引かれています。
タブレット端末向けではなく、一般的なノートPC用のUプロセッサと呼ばれるタイプのCPUの発熱をファンレスでしっかり排熱しきれるのか、そのあたりはちょっと気になるところです。
フルロード時にサーマルスロットリングによる性能低下が起きないのか、筐体の温度はどうなるのか、色々と興味のわくマシンでもあります。
日本市場には6月15日登場へ
新Surface Proは全世界へのプレミアから間をあまり開けることなく、6月15日には日本市場にも投入されます。
本体価格は10万円+αぐらいから最高31万円超まで、かなり広い価格レンジをカバーする形になります。
Surface Proシリーズを本格活用するならば、本体に加えてタイプカバーとSurface Penが必要かと思いますので、購入には本体価格+3万円弱ぐらいの予算が必要になります。
エントリークラスに近い機種では、純粋なノートPCであるSurface Laptopと価格がオーバーラップする形になり、選択に迷うユーザーが出てくることになるかもしれませんね。