やっぱり家電にはならないパソコン。困ったときの伝え方を練習しましょう
パソコンも「コモディティ化」ということが言われて久しく、どこのメーカーの製品を買ってもほとんど同じような機能・性能になって、ほとんどキレイに横並びの製品ばかりになりました。
ですがそういう状況になって非常に多くの人が使うようになっても、パソコンは家電のようにはなってくれませんでした。
結果として、普通に使えているうちはパソコンに詳しくない人でもやりくりが十分に可能ですが、ひとたび何かトラブルが発生するととたんにお手上げになってしまう、そういう面倒な製品にもなってしまっています。
今回はパソコンで何かトラブルが起きたときに、詳しい人にヘルプを求める際に参考になるかもしれない事柄を少し気がつく範囲でまとめてみます。
その前に…
パソコンではあれこれトラブルが起きる確率が比較的高めですが、最先端のゲーム機、PlayStation 4とかXbox Oneとか、そういった機器ではあまりトラブルって多くありませんよね。
実は今の最先端のゲーム機のハード部分は、ほぼ完璧にパソコンそのものです。
CPUにはAMDのAPUをカスタム化して、グラフィック性能を大きく向上させたものが使われています。
恐らく動かそうと思えばPlayStation 4でもWindowsが普通に動くのではないかと思います。また、Xbox Oneの方に至っては、基盤のソフトがWindows 10になるはずです。
そんな中でもゲーム機でトラブルが少ないのは、ハード側もソフト側もゲームメーカーが完全にコントロールをしているからです。ソフトもゲームメーカーの厳しい審査を通らないと販売することが出来ない仕組みになっています。
これは、スマートフォンのiPhoneとAndroid端末の関係とも似ているかもしれません。
完全にAppleがコントロールするiPhoneと、スマホメーカーにもアプリ開発者にもある程度の自由の残るAndroid。
今の、特にWindowsパソコンは、Androidスマホ以上にハードもソフトもメーカー側に大きな自由度があって、その組み合わせも非常にバリエーションが膨大ですから、すべてをマイクロソフトがコントロールするなんてことは夢のまた夢です。
全部の組み合わせの動作の検証を行う、なんてことはさらにもっと難しいことです。
こういった事情がパソコンのトラブルの原因のある程度の割合を占めています。
ちょっとお話が逸れました。次の節から本論に入りましょう。
5W1H
どこかでこれ聞いたことがある方が多いと思いますが、パソコンのトラブルで誰かにヘルプを求めるときにも、すべてが必要とは言いませんが、5W1Hを意識した文章を作れると相手により伝わりやすい文章になりやすくなります。
トラブルの解決を手伝ってくれる相手の人は「エスパーではありません」ので、離れた場所にいるときには問題の発生したパソコンの様子が見えるわけではありません。
なんとか頑張って支援してくれる方に状況をきちんと伝えられないと、トラブルの解消にはどうしても時間がかかってしまいますし、場合によっては原因が簡単なものでも解決に至らないケースも出てきます。
自分のトラブルを起こしたパソコンの状況をしっかりと確認して言葉にするスキルは、最低限どうしても必要になってしまう部分です。
また、お使いのパソコンの機種名、OSの種類などは押さえておいて、まずそれを伝えるのも第一歩として必要なことです。
Skype、LINEなど、文字のコミュニケーション手段があると便利
メールなどの少しレスポンスの時間が遅めになる連絡手段よりも、リアルタイムに近い形でやりとりの出来る「インスタントメッセンジャー」系の通信手段が用意できると、少し状況を伝えるのがやりやすくなります。
もし問題のパソコンがきちんと起動はするならば、そのパソコンの上でSkypeなどを動かせると状況をより伝えやすくなります。
Windowsのブルースクリーンなどと言われる状況で、パソコンが起動しない場合にはやむを得ないところではありますが。
スクリーンショットの撮り方を覚える
パソコンのトラブルの状況を伝える上で非常に有効なのが「スクリーンショット」です。ハードコピーとかキャプチャ、などの言い方もありますね。パソコンの画面をコピーして画像にしたものです。
トラブルの起こっているアプリの画面のスクリーンショットを取って、ヘルプを求める相手に送ることができれば原因を突き止めるための大きな助けになります。上手く状況を伝えられないケースでも、適切なスクリーンショットが1枚あるだけで、情報量が段違いになります。
Windowsパソコンならば、キーボードの「Print Screen」や「PrtScr」などと書かれたキーを押すと、通常は「クリップボード」というところに画面のコピーが取られます。
これを「ペイント」などに貼り付けて、画像を保存することでスクリーンショットを記録できます。
これをメールやSkypeなどで相手に送ればOKです。
Print Screenキーと一緒に「Alt」キーを押すと、スクリーンショットを取りたいアプリのウィンドウだけを記録することも出来ます。
また、OneDriveを使っている場合であればOneDrive側の設定で、スクリーンショットを直接OneDriveに画像ファイルとして保存することも出来ます。
問題の起こっているところのスクリーンショット画像があるだけで、トラブルの原因の調査にはとても大きな助けになりますので、ぜひこのやり方はマスターしてください。
また、パソコンが起動せず、画面に何らかのメッセージが出ているようなときには、スマートフォンなどでその画面の写真を撮って相手に送るのも効果的なケースが多いです。
とにかくまずは、ヘルプを求める相手の方に出来るだけ正しい情報をたくさん渡せるやり方を工夫しましょう。