パソコン選択の基準その2 ~デスクトップとノート~

 

パソコンを購入する際に迷う部分の一つが、デスクトップパソコンにするかノートパソコンにするか、その部分という方もいらっしゃるでしょう。

設置場所の制約が大きな場合には、ノートパソコン一択、となってしまいますが、設置場所に余裕がある場合にはどちらも今は十分に選択肢に入り得ます。

今回はそのあたりの事情を少し深く掘り下げてきます。

ちなみに言葉としては「ディスクトップ」パソコンではなく、「デスクトップ」パソコンが正解です。「机の上に」設置するパソコンなのでデスク+トップ、ですね。

ただ、最近の多くのデスクトップパソコンはサイズ的にはデスクトップというよりは、「デスクサイド」と呼んだ方が良い大きさのものが多いのですが。

ディスクトップ(円盤の上?)だとCDなどやDVDのメディアの上にパソコンを設置しないといけなくなりそう…、という余談はこれぐらいにして、本論に入ります。

本体の性能のみならどちらを選んでも大丈夫

今はノートパソコン用のCPUにもデスクトップパソコン用のCPUに引けを取らない、非常に高性能なモデルが出荷されています。また、画面描画を司るGPUも、デスクトップ用の性能に迫るものが多く作られるようになりました。

このため本当の究極の高性能を求める、といった目的でないのならば、性能の面でデスクトップパソコンとノートパソコンのどちらかを選ばざるを得なくなる、というケースは少なくなっています。

その代わり、同じぐらいの性能を求めようとすると、デスクトップパソコンよりもノートパソコンの方が予算は高くつきます。

デスクトップパソコンの最大のメリットは拡張性

デスクトップパソコンの多くはメーカー製であっても、多くの部品が秋葉原などのパソコンパーツショップで手に入るような、汎用のパソコン用パーツを使用して組み上げられています。

このため性能面などで不足が出たときにスキルのあるユーザーならば、自分でパーツを交換して性能のアップグレードを図ることが出来ます。パーツの故障が起こったときも同等ですね。自分である程度の修理対応が出来ます。

省スペース型のものでない限り、デスクトップパソコンの中身は分解やパーツの交換が容易な構造になっていますので、そのあたりもユーザー自らがパソコンの中身に手を入れることを後押ししてくれます。

少しずつパーツをアップグレードしながら、長くパソコンを使っていくことも出来るようになっています。

これに対してノートパソコンは、dGPUを搭載していてもマザーボードにチップが直づけになっているケースがほとんどです。メインメモリも交換不能な機種がそれなりの割合存在します。CPUもほとんどの機種が交換不能です。

ハードディスクやSSDも交換可能な機種はかなり少ないですね。特に薄型のモバイルノートパソコンは、こういったパーツ交換はまず絶望的です。

このような拡張性、パーツ交換の可能性の面では、デスクトップ型パソコンに絶対的なアドバンテージがあります。

電力効率と省スペース性ならばノートパソコン

こちらは改めて書くまでもないかもしれませんね。

場所を食わず消費電力の面でも大きく有利なのがノートパソコンです。同じ処理性能あたりの消費電力がデスクトップに比べ非常に少なくて済みます。

ディスプレイまで含めた設置場所も、デスクトップパソコンに比べてかなり小さくて済みます。

ノートパソコンは軽量なモデルであれば出先に持ち運んで使用することも出来ますし、ある程度大きめの「デスクノート」と呼ばれるようなタイプの機種でも、家の中で移動させるぐらいはほとんど問題になることはないでしょう。

あまりメジャーではないかもしれないノートパソコンのメリットは、停電に強いことです。自前で無停電電源を持っているようなものですから。

ハードディスクの拡張性に関しては、今のパソコンはデータの転送速度が非常に高速なUSB3.0や3.1、Thunderboltなどのインタフェースが使えますので、外付けのハードディスクを追加することでデスクトップパソコンとの差はなくなったとも言えます。

ただ、外付けのハードディスクを追加したりすると、せっかくのノートパソコンの省スペース性は薄れます。

まとめ

ノートパソコンとデスクトップパソコン、どちらを選ぶかの基準は、省スペース・省電力性能と拡張性のどちらを重視するか、が決め手になるでしょう。

以前ならばゲームをしたいならデスクトップパソコン、という形がほぼ決定的でしたが、今なら遊ぶゲームのタイトルによってはノートパソコンでも十分に対応できます。

場合によっては、ゲーム向けのノートパソコンでなくても対応可能なケースもたくさんあります。

ですのでまずはどんな目的でパソコンを使いたいのか、そこが改めてとても重要になってきます。