パソコン自作のメリットとデメリット
自作パソコンってものにどこか憧れめいた感覚を持つ方もいるかもしれません。見る角度よっては、パソコンの自作機はそのユーザーのパソコンに関する知識の証明にもなり得るものでもありますから。
使い方によっては、自作機を組むこと自体がその人の色々な知識、スキルを引き上げてくれるいい素材になります。
その代わり、普通のメーカー機を手に入れるのとは別のリスクを背負うことにもなります。
今回はそのあたりに関する著者の見解をザックリまとめてみます。
自分で全部出来ることが前提
ネット某所の知恵袋的サイトの質問をザッと眺めていて気づいたことなのですが、パソコンを自作しようという人が、パーツの構成が大丈夫か他の人に検証してもらおうという質問が結構ありました。
気持ち的には分からなくはないのですが、そういった部分を自分で判断しきれない人は本来自作機に手を出すべきではないと思います。
パソコン初心者にはすごくハードルの高いパソコン自作ですが、全部自分で調べてやりきる気持ちがあるのならば、個人的にはお勧めしたいものでもあります。
最初はとても苦労すると思いますが、必要な情報をあれこれ調べるうちに必ず色々な知識、スキルが身につきますから。
その際にはネットの情報だけでなく、1冊自作機の組み方やパーツの説明を載せたムックなどの紙の媒体が手元にあると、大本になるリファレンスとして役に立つと思います。
自作パソコンを使い続けると言うことは、当たり前ですがメーカー保証などは存在せず、何か問題にぶつかったときには自力で解決する必要が出てきます。
そういうハードルを越え続けていけるか、その最初の関門として1台組んでみる作業はぴったりかもしれません。
組み立て等々は実は簡単
著者の以前の知り合いのパソコンに詳しい人が言った言葉が、パソコン組み立ての難易度を上手く表現していると思います。
「ガンプラよりずっと簡単」
まさにこの通りだと思います。
まあ今のガンプラもすごくて、大昔のプラモデルとは別物と言っていいほどに簡単に作れるようにはなってるんですが。
慣れてしまえば、ケースに必要なパーツすべてを組み込んで配線を終わらせるのに、1時間かからないと思います。
きちんと色々適合するパーツを選択していれば、OSのインストールでも何も引っかかることはなく、3時間もあれば十分に新しいパソコンを稼働させられます。
ただ、最初はマザーボードとパーツの配線部分でかなり苦労するでしょうね。
完成後、何かトラブルが起こったら基本自己解決
パソコンを組み上げること自体よりも、恐らくこちらの方が大変です。
パソコンはどんなに運良くトラブルに引っかからない人でも、どこかで何かがいつかは必ず起こる機材です。そういった場合に自作パソコンでは当然メーカーのサポートがありませんから、トラブルは自分で調べて解決することが求められます。
組み込んだパーツ単位での保証はありますが、あくまでそれはパーツ自体が上手く動くことだけの保証で、パーツに問題があることが証明できたときにパーツの交換をしてもらえるだけ、と考えてください。
パーツを組み込んだパソコン全体が上手く動くかどうかは、パーツメーカーの保証の範囲の外側です。
自作パソコンのメリット
パソコンを自作することの最大のメリットは、作る過程、使い続ける中でユーザーが色々たくさん情報を集めて勉強せざるを得ない部分だと思います。
嫌でもパソコンに詳しくなります。
また、パーツ交換を自由に出来るスキルが自然と身につきますので、ハードディスクが壊れてしまったり、ビデオカードをもっと性能の良いものに交換したい、などといったときに比較的簡単に対応が出来るようになります。
今のパソコンの各種パーツであれば、使っていて性能のネックになったパーツだけ交換しながら使い続ければ、基本部分は10年近く使い続けることも出来ることがあります。
あとは、メーカー製のパソコンではあり得ないような、とんがったスペックのオリジナル機を作れるのもメリットでしょうか。
まとめてきなもの
著者が個人的にパソコン自作をオススメできるタイプのユーザーは、パソコンそれ自体を趣味としてもやっていけそうな方です。あくまでパソコンは何かの目的をこなすための道具、という位置づけの方にはあまりお勧めしません。
色々確実に面倒は増えますし。
ただ、メーカー製パソコンではあり得ないスペックのパソコンが必要、と言う場合には自作がやむを得ない場合もあるとは思います。
そういったケースを除けば、自作機でやっていけるかどうかの一つのボーダーラインは、やはりパソコン自体を趣味と出来るかどうかかなと思います。