噂の液晶一体型Surface登場!今度は「Studio」
現地時間の10月26日、米マイクロソフトはかねてから噂のあった液晶一体型のSurfaceシリーズパソコンを発表しました。
非常にハイスペックなマシンですが、その分お値段の方はかなり高価。
ただ、そのお値段に十分に見合いそうな性能、新機軸、そして何より「Surfaceらしさ」を備えたパソコンに仕上がっているようです。
今回はこの新Surface、「Surface Studio」をご紹介します。
まずはスペックから
Surface Studioは恐らく、プロのクリエイターが仕事で使うことを意識して作られたパソコンです。このため性能も高く、色々な機能等がとても充実しています。
CPUには第6世代のCoreプロセッサのうち、高性能ノートPC向けのHプロセッサと呼ばれるタイプのものを搭載しています。重い処理を動かすときに抜群の威力を発揮する、クアッドコアCPUを選択しているところが特徴です。
Coreプロセッサは第6世代から第7世代への移行時期で、デュアルコアCPUならば第7世代のものも選べるのですが、Surface Studioでは実際の処理能力のために、クアッドコアCPUを選べる第6世代のCoreプロセッサの方を使っています。
液晶パネルには4Kと言われる3,840 x 2,160ドットを大きく超える、「4.5K」ディスプレイを搭載しています。解像度は4,500 x 3,000ドットに及び、表示できる画素数は一般的な4Kディスプレイの1.6倍以上にもなります。
画面のサイズは28型でドット密度も192dpiと、デスクトップパソコンとして異例と言えるほど高くなっています。
表示できる色の範囲も非常に広く業務用の色域にも対応しますが、Windows 10のアクションセンターのボタン一つで一般的なパソコン向けのsRGBにも変更できるようになっています。
これもプロのWebクリエイターの人たちの使い勝手を考えたものと言えますね。
画面解像度が高いこともあって、かなり高性能の外部GPUを搭載しています。NVIDIAのGeForce GTX 965Mまたは980Mを選択できます。
そういった用途で使う人は少ないとは思いますが、かなり重めの3Dのゲームもこなせる性能がありそうです。
メインメモリは8GB~32GBが選択可能。
内蔵ストレージは1TBまたは2TBのハイブリッド型HDDが選択できます。
ユニークなスタンド機構
この高機能な仕組みを単にスタンド、と呼んでしまっていいのか、それぐらいに良くできたスタンドが装備されています。
マイクロソフトが「ゼログラビティヒンジ」と名付けた仕組みが組み込まれていて、ディスプレイの角度を指1本で軽く自在に変えることができます。
チルト範囲はとても広く、設置する机の面から20度まで画面を倒すことが出来るようになっています。
Surface StudioもSurface Penに対応していますので、画面を大きく寝かせることで、ペンによる手書きでの作業も楽に行えるようになるでしょう。
新デバイスSurface Dialとの連携も
マイクロソフトはSurface Studioの発表と同時に、新しい周辺機器「Surface Dial」もリリースしました。
これはBluetooth接続のダイヤル型の周辺機器で、振動による感覚フィードバックの機能と、ボタン・ジョグダイヤルを備えたデバイスです。
対応ソフトでは、ボタンの押し下げでメニューを表示してジョグダイヤルの回転で機能を選択するなど、アナログ的な操作感で色々な機能の呼び出しが出来るようになります。
まずはSurface Studioがこのデバイスに対応します。今後のファームウェアなどのアップデートで、Surface Pro 4やSurface Bookも対応していくそうです。
さすがに高価ながら
これだけのハイスペックを実現した影響で、Surface Studioはかなり高価なパソコンになっています。
メモリ8GB、ストレージ1TBのエントリー構成でも2,999ドル。30万円以上になりますね。ハイエンド構成では4,199ドルにもなります。
ですが、様々な機能がプロが本気で使い倒すことを考えた作りになっていて、それらが本当にプロのニーズにマッチするならば、クリエイター向けの市場に大きく食い込んでいくことになるかもしれません。
マイクロソフトが強く意識しているであろうMacには、タッチパネルの機能がまだありませんから。