巨大液晶一体型PC?マイクロソフトからSurface Hub登場
アメリカでは既にしばらく前から販売が開始されていた「巨大液晶一体型PC」とも言える、マイクロソフト製のSurface Hubがいよいよ日本市場にも投入されました。
55型または84型の非常に大きな画面を備えたWindows 10搭載機ですが、パソコンとしてフル機能を備えたとてもユニークな機種になっています。
今回はこのSurface Hubの中身を少し詳しく見ていきます。
スペック
Surface HubはインテルのCoreプロセッサを搭載した、かなり本格的なスペックを持つパソコンになっています。
CPUには今では若干古めとなりましたが、第4世代のCore i5を搭載。メインメモリは8GBと余裕のあるスペックで、ストレージは若干小さめの128GBのSSDを採用。
55型モデルはフルHD解像度のパネルとなっていて、100点同時タッチを認識可能な全面タッチパネルを採用しています。
84型モデルの方はCPUには同じく第4世代のCore i7を搭載。メインメモリは8GB、ストレージはSSDで128GBと55型モデルと同等となっていますが、画面がいわゆる4K解像度となる3,840 x 2,160ドットの高解像度となっている関係からか、外部GPUとしてプロ向けのNVIDIAのQuadro K2200を搭載しています。
画面解像度は上記の通り4K対応で、こちらもやはり100点同時認識可能な全面タッチパネルを採用しています。
OSはWindows 10でマイクロソフト・オフィスが標準で付いてきます。
USB3.0やギガビットの有線LANポート、DisplayPortの外部ディスプレイ出力、音声の入出力機能など、まさにフルスペックのパソコンの機能を備えています。
マイクロソフトの扱いは「コラボレーション デバイス」
マイクロソフトではSurface Hubを「コラボレーション デバイス」と位置づけてプロモーションを行っています。
一番簡単に思いつく使い途としては、非常にインテリジェンスの高い電子ホワイトボードとしての使い方があると思います。
Windows 10のAnniversary Updateで実装されたWindows Inkなどの手書きインタフェース機能を使うことで、電子ホワイトボードとしてはすぐに実戦投入できそうです。
また、Edgeの「Webノート」の機能を使えば、企業などのWebサイトの企画、調整などの作業も非常に効率よく行えそうです。
Surface Hubそれ自体がフル機能のWindows 10マシンですから、もちろんPowerPointやSwayを使ったプレゼンテーションなどもすぐに行えますし、ネットワークで他の場所と結んで画面共有を駆使しつつの遠隔会議なども、今まで以上にたくさんの情報共有を行いつつ進行させることも可能になりそうです。
何しろ発想次第で様々なことが出来るパソコンという柔軟なプラットフォームな訳ですから、アイディア次第でもっと色々な使い方が可能になるでしょう。
当面はビジネス向け?
さすがに巨大な画面を採用したこともあって、Surface Hubは価格の方もかなり凄いことになっています。55型でも100万円を超える価格が付き、84型に至っては普通乗用車が買えそうな260万円近いプライスタグが付きます。
代理店としては内田洋行、大塚商会などの法人事業を行う会社が付くことからもわかるとおり、当面はビジネスユーザー向けと言うことになるでしょう。
ただ、使い勝手を考えると、教育用途にも力を発揮しそうなマシンでもあります。
既に導入を決めたユーザーでも、まだ恐らくSurface Hubの使いこなしに関してはこれからまだまだ考えていく最中、といった形なのではないでしょうか。
かつて近未来が舞台の映画やドラマなどに出てきたようなシーンは、既に簡単に実現できる機能は備えていると思います。Surface Hubはパソコンである、ということから専用のアプリケーションソフトの開発により、もっともっと可能性も広がりそうです。
一般ユーザにはなかなか縁がなさそうなものではありますが、でも、これで何が出来るか、それをちょっと考えてみるだけでも、なんだか夢の広がるマシンです。