スティック型PCにCore m搭載の高性能版登場

Intel Compute Stick スティック型コンピューター Intel Core m3-6Y30搭載モデル BOXSTK2M3W64CC

今は少し超小型PCの盛り上がり具合も落ち着いた感じがありますが、このPCがアイディア次第で色々な用途に便利に活用できそうなことにかわりはありません。そんな超小型PCの中でもサイズ面を極めたイメージがあるのがスティック型PCです。

超小型PCの難点といえそうなものの一つは、PCとしての純粋な処理能力に関してはやや低めとなっていることです。

もちろんごく一般的なWebの閲覧やネット動画の視聴、オフィスソフトでの文書作成、ブラウザゲームを遊ぶ程度の軽い作業であれば、何の問題もなく利用可能な程度のパワーは備えていますが、より本格的なゲームなどには少々厳しい面があります。

また、メインメモリが2GBに限られ、本体内蔵のストレージも32GBなどに限定されることから、やはり使い途を絞って利用する必要がありました。

そんなスティックPCに、いよいよ日本でもより高性能なCore mプロセッサを搭載したモデルが登場します。

Core m5、m3搭載機登場

こちらもやはりインテル純正の製品になります。

定格1.1GHz、ブースト時最高2.8GHz駆動のCore m5-6Y57を搭載した機種と、定格900MHz、ブースト時最高2.2GHz駆動のCore m3-6Y30を搭載した2機種が発売になっています。

どちらもメインメモリはDDR3の4GBが搭載され、ストレージにはeMMCタイプのSSDが64GB載っています。

最新規格に対応する高速無線LANや、Bluetooth、マイクロSDカードスロット、USB3.0コネクタを備えています。

面白いところでは、本体に電力を供給するコネクタはマイクロUSB端子からになっているのですが、ACアダプタと本体を結ぶケーブルは電力を供給する線ではなく、きちんとUSBの信号も通るようになっていて、ACアダプタがUSB3.0ハブの役目を果たす作りになっています。

ACアダプタ側にも2個のUSB3.0コネクタがあって、標準セットだけで合計3口のUSB3.0を利用可能になっています。

単純なクロック比較では数字は低いものの

今のパソコンは単純にCPUの動作クロックだけでは性能の比較がし切れないところがちょっと面倒です。CPUの種類によって1クロック当たりの性能が大幅に異なるため、単純にクロックの数字が高いCPUの性能が高い、とは言い切れないのです。

今回ご紹介するスティックPCでもこれが当てはまってしまい、ATOMを搭載したモデルとCore mを搭載したモデルのどちらが実際の性能が高いのかちょっとわかりにくくなっています。

ほかのCore mやATOM搭載のパソコンのベンチマーク結果からみると、Core m搭載機のほうがおおむね数十%以上高速な性能を出すようです。また、画面の描画性能ではより性能の差が開く傾向があって、値段と機種の格付けの通りに、スティックPCでもCore m搭載機のほうがより高性能になっています。

高性能な分お値段はちょっと高め

Core m搭載スティックPCは性能も高い分、お値段もちょっと高めのプライスタグとなっています。

Core m5搭載でOSがインストールされていない機種は7万円程度、Core m3搭載でOSレスのものが4万円ちょっと、Core m3搭載でWindows 10プリインストールの機種が6万円弱の価格で発売が開始になっています。

重たいゲームや動画編集などの処理を行わないのであれば、あとは外部にデータを入れるための容量大き目のハードディスクでも用意すれば、このスティックPCでメインのパソコンを張ることも十分に視野に入ってくると思います。

HDMI端子のついたTVであれば接続して利用することができますから、リビングの液晶TVでWindowsなどを利用することも十分に考えられます。

使い途をよく考えると様々な可能性が広がるパソコンになってくれる機種でしょう。