Wi-Fi?無線LAN??パソコン周辺の無線通信関係の用語を整理
パソコン系のWebの情報サイトやYahoo!なんかを見ていると、時々携帯回線を利用したインターネット接続サービスのコマーシャルのバナーが表示されます。
このバナー、よくよく見てみると書いてある内容が結構ヒドイ。言葉の使い方がかなりデタラメなことがそれなりの頻度であります。
そういうサービスを提供している会社自身が言葉遣いを引っかき回している訳なので大変困ったモノなのですが、そのような紛らわしい情報に引きずられてか、Wi-Fiなど無線系のネット関連の用語はかなり使い方が乱れている感じです。
今回はこの辺りを整理してみようと思います。
・Wi-Fiとは
まず最初にWi-Fiとは何かをまとめます。
Wi-Fiとは元々は、無線LAN機器が相互に接続できることを保証するための規格のことです。Wi-Fi認証を受けた機器同士であれば、基本的には無線LANで接続が可能なことになっています。
ここから意味が少し広がって、今は無線LAN自体のこともWi-Fiと呼ぶようになっています。
携帯電話のLTE回線を利用したインターネット接続サービスや、そのために使用する「モバイルWi-Fiルータ」を単にWi-Fiと呼称する会社などがありますが、この言葉の使い方は完全に間違いです。
言葉を使う場所によってはいらぬ誤解を招く可能性がありますので、使い方に気をつけるか、正しい言葉遣いをした方が安全です。
無線LAN(=Wi-Fi)はどんどん規格がバージョンアップされていて、通信の論理的な最高速度は有線LANを超えるほどになりました。ですが、実効速度はほとんどの場合、出ても最大速度の1/2~1/3程度で、実効速度や通信の安定性ではまだ有線LANにはかないません。
・モバイルWi-Fiルータとは
モバイルWi-Fiルータは、LTEやWiMAXなどの無線の回線を利用してインターネットに接続するためのルータです。
インターネットには携帯電話回線などで接続し、パソコンやスマートフォン、タブレット端末とはWi-Fiを使って接続を行ないます。また、出先の電源のない場所でも利用可能なようにバッテリーを搭載しています。
このため、持ち運べる(モバイル)無線LAN機能の付いた(Wi-Fi)ルータと呼ばれています。
もちろんルータですので、自分のパソコンのつながっているLANとインターネット側のネット(WAN)を分離して、モバイルWi-Fiルータがその関所の役目を果たす機能を備えています。
モバイルWi-FiルータのことをポケットWiFiと呼ぶこともありますが、これはこのジャンルの製品をY!mobileの前身の一つであるE-Mobileが最初にポケットWiFiという製品名で販売したことが影響していると思います。
ちなみに現在は「Pocket WiFi」と書くと、Y!Mobileの商標になります。本当のこのジャンルの一般名詞は、ちょっと長いですがモバイルWi-Fiルータ、というのが正しいでしょう。
・ちょっと面倒ですが
この辺りの用語、あれこれ入り交じっていてちょっと面倒ですね。
仲間内で気楽に話をしている場合などには多少間違った言葉遣いをしていても修正がいくらでも効きますが、仕事などちょっとシビアなお話をメールなど、やりとりにタイムラグのある方法で行なう場合には、こういった言葉の使い方一つでいらない誤解を招くことがあります。
きちんとした言葉を理解して使えるようになっておくと何か便利なものなのです。
出先では、無線LANホットスポットでもなく、自分でモバイルWi-Fiルータを用意してもいない限りは、Wi-Fiの電波は勝手に降っては来ませんのでご注意を。