Windows 10スマホってどうなんだろう?

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日本ではWindows Phoneといわれる、マイクロソフト製のスマートフォンOSを採用したスマホは、しばらく完全に製品が途絶えた状態になっていました。

海外ではマイクロソフトがWindowsスマホを発売していたノキアを買収して、マイクロソフト自身がWindowsスマホのLumiaシリーズを発売していたのですが、この機種も日本に入ってくることはありませんでした。

ですが、パソコン用Windows 10とほぼ時を同じくして、スマートフォン用にもWindows 10 Mobileがリリースされました。

このスマートフォン用OSを搭載したスマートフォンが一気に何機種も発売されて、逆に日本が世界中でもっともWindowsスマホの機種が数多く発売されている国にいきなり変わってしまいました。

一部で話題になっているこのWindowsスマホ、実際にはどの程度使えるものなのでしょうか?日本で発売されているWindows 10スマホの一つ、NuAns NEOを使用する機会がありましたので使用感などを紹介します。

・比較的性能・価格が低めの機種からスタート

日本国内で発売されたWindows 10スマホは、どれも性能や価格は低めのところからスタートしています。もっともお手頃な機種は1万円ちょっとで購入可能で、格安SIMと組み合わせればとても手軽にスマートフォンを始められます。また、2台目としても適した手頃さと言えそうです。

現在、普通に日本国内で入手可能なWindows 10スマホのうちもっとも性能が高いのは、上でもちょっと名前を出したトリニティーから発売されているNuAns NEOです。

この機種でも搭載されているSoC(System on Chip)というスマートフォンの心臓部に当たるチップは、ミドルクラス程度の性能のものとなっています。普段使いには十分以上の性能がありますが、携帯の大手3社から発売されるハイエンドスマートフォンと比べると、ベンチマークテストを行なった時の性能には結構な差がついています。

ちなみに、NuAns NEOでも本体価格は4万円ちょっと。定価ベースで比較すると、ハイエンドのスマートフォンの半分以下のお値段となっています。

・エントリー機種でもごく普通に使える性能

2万円弱で手に入れられるWindows 10スマホのエントリー機種もじっくり試してみる機会があったのですが、微妙に表示がカクつくようなケースはあるものの、使い勝手の上で動作がもたついてどうしようもない、なんてケースはなく、ごくごく普通に使えるように仕上がっていました。

動作の重たいゲームなどをガンガン遊ぶ、なんて使い方をしないのであれば、スマートフォンのハイエンド機種なんて全然いらないんだなぁ、と、改めて確認させてもらった感じです。

ただ、今のスマートフォンの使われ方を考えると、カメラの性能はちょっと残念かもしれません。メモ用やSNS、blogに縮小した写真を貼る用途なら十分ですが、本格的に作品を作れるほどの画質はありません。

・必要最低限のアプリはある

今、Windows 10スマホの最大の弱点はアプリの少なさです。特にエンタメ系はすごく弱くて、流行のゲームなどは一切ない、と言っていい状況です。この部分が、Windows 10スマホでもやっていけるかどうかの分かれ目になるかもしれません。

その代わり、LINE、Skypeなどのインスタントメッセンジャーや、FacebookなどのSNS系、メール、Webブラウザなどの基本的なコミュニケーション用のアプリはだいたいそろっています。

スマホでやることはこれらのアプリがあれば十分、と言う方には、十分に役に立つスマートフォンになっています。

・パソコンでWindows 10を使っている人には親しみやすいインタフェース

標準搭載のアプリや画面の雰囲気、操作は、パソコン版のWindows 10とよく似ています。一部のアプリは恐らくWindows 10の「ユニバーサルアプリ」という仕組みを使って、パソコン版のWindows 10と同じものが動いていると思います。

ですので、パソコンでWindows 10を使っている方なら、あまり違和感を感じることなくすぐにWindows 10スマホを使い始められると思います。

また、マイクロソフトのクラウドストレージ(ネットワークディスク、ネットワークドライブ)のサービスであるOneDriveと連携するかたちで、Windows 10パソコンとの親和性がとても高くなっています。両方を連携させて使うことが便利でかつ、簡単に行えるようになっています。

・スマホをパソコンのように使える携帯電話向けContinuum

Windows 10スマホの上位機種では、外部にディスプレイ、キーボード・マウスを接続して、外部ディスプレイにパソコン版のWindows 10のようなデスクトップ画面を表示することで、スマホをパソコンのように利用可能にする、携帯電話向けContinuum(Continuum for Phones)という機能を使うことが出来ます。

完全にパソコンと同じ操作感になる訳ではないのですが、大きな画面で簡単な文章の作成程度の作業は問題なく行えるようになります。また、Windows 10スマホは標準でモバイル版のマイクロソフトオフィスを搭載していて、その中にはパワーポイントも含まれますので、スマートフォン一つを持って行けば、出先での簡単なプレゼンテーションなども可能になります。

ただ、まだ日本国内で販売されているWindows 10スマホでは、ディスプレイとの接続が無線LAN技術を使ったMiracastという方式になっている関係で、表示に微妙な遅れがあったり、無線LANの電波があふれかえっているようなオフィスでは、接続がそもそも安定しない、などの弱点があります。

この技術は今後、有線で接続できる機種が登場してからが本番と言えるかもしれません。

・まとめ

結局のところWindows 10スマホが使い物になるかどうかは、月並みな結論に落ち着いてしまいますが、それぞれのスマートフォンとのつきあい方次第、となってしまいますね。今時点では、残念ながらスマートフォンへの依存度が高いほど、適していない可能性も高くなります。

ただ、本体価格が低く抑えられていること格安SIMの登場などで、2台目としてお試しを比較的手軽に始められる環境は整っているかもしれません。