おもいのほか良かった新型ATOM採用パソコン

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マイクロソフト謹製のタブレットパソコン、Surface 3を試用する機会があって実感できたのですが、インテルの新しいCPU、新型ATOMが予想以上に良かったです。

一つ前の22nm世代の製品で、それ以前のATOMとはまるっきり別物に生まれ変わっていて、そのCPUを採用したパソコンが非常に良くなっていることを、情報としては著者も理解していましたが、実際に新型ATOMを採用したパソコンを試してみて、事前の情報以上に良くなっていることを実感しました。

・14nm世代のATOMの中身

最新のATOMには新しいブランド名が付けられています。ATOM x7とかATOM x5といった名前で、ATOM x7が現行のシリーズの中では上位のCPUになります。

実はCPU本体には手が入っていなくて一つ前の世代のATOMとほとんど同じ。製造のプロセスルールが1段階進んだ(微細化した)だけのものです。

その代わりCPUに統合されているGPUは大幅に性能が強化されました。単純3Dの演算性能では、22nm世代のATOMよりも数倍以上の性能を持つようになりました。数年前のエントリークラスのビデオカード並みの性能があります。

CPU本体の方はCoreプロセッサほどの性能はありませんが、その代わり実際に4コアが組み込まれた形になっています。

このため複数のコアを「うまく使えない」アプリでは、どうしてもCoreプロセッサに性能面で劣ります。逆に、複数のコアを「効率的に使える作り」になっているアプリでは、Coreプロセッサを採用するパソコンとも結構良い勝負が出来るぐらいの性能を実現できています。

・変わっていないはずのCPU性能も上がっている??

あちこちで行われているベンチマークの結果を見てみると、特に手が入っていないはずのCPU性能も上がっている結果が出ています。これは、チップの製造技術が1つ進化した関係で消費電力が減り、熱的に余裕が出た部分が効いているのかもしれません。

最近のCPUはすべてそうなのですが、稼働時に消費電力や発熱の面で余裕が残っている時には、CPUのクロックを定格の数字よりも引き上げてCPUの性能を向上させることが出来ます。

新ATOMでは発熱に余裕がある分、この自動オーバークロックの機能がより有効に働くようになっているのかもしれません。

・GPU性能はかなりのもの

数年前のエントリークラスのビデオカード並みのGPUが統合された結果が、見事に実際の性能にも反映されています。

ネットワークゲームなどの画面の描画負荷があまり重たくないタイトルであれば、3Dもののゲームでも十分に遊べそうなパワーがあります。ドラクエXベンチマークも、ちょっとびっくりするぐらいの性能が出ます。

もちろんブラウザ上で動くゲームなどはお茶の子さいさい、と言えるだけの十分な性能があります。

・一般的な使い道なら、もうCoreプロセッサはいらない?!

新型のATOMを採用したパソコンはブラウザでWebの巡回を行ったり、ネット動画を見たり、オフィスソフトで文章を作成するなどといった用途には、十分以上の性能があります。Windows自体の操作もとてもサクサク動いてくれます。

さすがに、写真を本格的に修正したり、動画の編集作業などの重たい処理にはちょっと力不足ですが、そのような作業を行わないのであれば、もうATOMを採用するパソコンだけでも十分、といえるだけの性能は備えるようになったと言えると思います。

消費電力もとても小さいですし、ファンなしの無音動作をするパソコンが多いのも特徴と言って良いと思います。

昔のATOM採用ネットブックの「もっさり感」を覚えている人ほどATOMの性能には懐疑的になると思いますが、そういった方ほど、是非一度新しいATOMマシンに触れて欲しいなと思います。