ネットブック リターンズ
ここ数年、またかつてのネットブックと呼ばれた低価格のノートパソコンと、ほとんど同じ価格帯のノートパソコンが何機種も発売されるようになりました。
これらの低価格パソコンは、今はもうネットブックを名乗っていませんが、10インチ前後の液晶を採用した小型軽量の、いわゆるモバイル型のノートパソコンで、価格的にも機能的にも、完全にネットブックと重なるものがあります。
ネットブックというジャンルのパソコンには、今ひとつ良くないイメージが今でも残っていますので、あえてその名前を冠していないのかもしれません。
中身はタブレット端末と同様のパーツ
これらの低価格のノートパソコンを構成する主要なパーツは、低価格の小型タブレット端末とほぼ共通です。
CPUには新ATOMプロセッサ、2GBのメインメモリと、32GB~64GB程度の、SSDとしては低速なSSD。そして、低スペックパソコン限定で、ライセンス料が無料になっているWindows 8.1やWindows 10。このようなほとんど似通ったスペックのパソコンになっています。
CPUがATOMということで、ネットブックの悪夢的なものを思い出す方もいらっしゃるかもしれませんが、最新のATOMは一般的な使い方であれば十分な性能を持つ、とても効率の良いCPUに仕上がっています。
ですので、かつてのネットブックとは、パソコン自体の使い勝手がまるで別物と言ってもよいようなパソコンに仕上がっています。
もちろん、メインメモリもSSDも容量的に最低限のものしか搭載されていませんので、本格的な高価で高性能なパソコンとまったく同じように使えるわけではありませんが、かつてのネットブックのように制限だらけと言うこともありません。
Webページの閲覧、ネット動画視聴、オフィスソフトの利用など、パソコンにとって軽い仕事であればごく普通に動作します。
さすがに、動画編集や高画素数の写真の調整などには厳しいものがありますが、使い方次第では十分にメインのパソコンとしても活用可能なマシンに仕上がっています。
2in1パソコンもいろいろ
このクラスのパソコンには、CPUの消費電力や発熱の低さをうまく利用して、キーボードとドッキングさせればノートパソコンとして使うことができ、キーボードを切り離せば、より身軽なタブレットパソコンとして活用することができる、2in1と言われるタイプのパソコンが多いのも特徴だと思います
10インチクラスの液晶を採用する機種であれば、本体のみ(液晶画面側)であれば500g~600g程度、キーボードを接続しても1kgをちょっと超える程度と、普段持ち運んで使うにもほとんど問題のない重量、サイズに仕上がっています。
自宅では高性能なデスクトップパソコンや、持ち運ぶには重いノートパソコンを使っている方の、初めてのモバイルパソコンとしても適当な機種と言えると思います。