パソコンを速くする裏技的技術。自動オーバークロック

2018年1月18日

ドイツ Thermal Grizzly社製 オーバークロック用特別設計高性能熱伝導グリス Kryonaut 1g

パソコンのCPUを高速化するには、基本的には2つのやり方があります。

一つは、1クロックあたりの処理能力を上げること。
もう一つは、単純にクロックを引き上げること。

今のパソコンCPUには、ちょっと裏技的に、この2つ目を自動的に行う機能が入っています。この「自動オーバークロック」とも言うべき機能について説明します。

今のCPUのクロックは消費電力で制限されている

今の最新のパソコン用CPUはすべて、「定格何GHz動作」といった書き方をされます。上記の「自動オーバークロック」が条件が許せばすぐに働いて、最高動作クロックの表示が難しくなっているからです。

つまり普段は、もっと高速で動かせるCPUをある程度速度を抑える形で動作させているのです。

なぜこんなことをしなければいけないかというと、CPU自体の消費電力、発熱の問題があるからです。CPUの消費電力は動作クロックの2乗に比例する形で跳ね上がりますので、CPUが動ける限界までクロックをあげてしまうと、消費電力が非常に大きくなってしまいます。

消費電力が大きくなると言うことはその分発熱も大きくなると言うことで、特殊な冷却機構を用いない限り、CPUを冷やしきれない自体も発生し得ます。

CPUなどのICチップは、温度が上がりすぎると「熱暴走」という現象を起こしてしまって、規定の動作を行えなくなります。さらに温度が上がりすぎると、チップ自体が焼けて壊れてしまう場合もあります。

こう言った現象を回避するために、消費電力(≒発熱)が設計値に収まるよう、抑制を行ったのが定格クロックという形になっています。

CPU性能だけでは決まらなくなったパソコンの性能

今のCPUには自動オーバークロックの仕組みが組み込まれていますが、この仕組みはいつでも無条件に動けるわけではありません。消費電力や、そのときのCPUの温度、動作の負荷などを色々と勘案してその時々の最高動作クロックを非常にきめ細かく制御しています。

この中でCPUの温度に関しては、CPUを冷却するための機構の性能が大きく影響します。性能の高い装置を用いると、標準搭載のCPUクーラーよりも数十度以上CPUの温度が下がる場合もあります。

CPUの温度が自動オーバークロックの制御の条件に入っていますから、CPUの冷却機構の性能がほぼ直接自動オーバークロック機能の効き具合に影響してくるわけです。

自動オーバークロック機能が働き続けると、CPUの性能は1ランク上のCPUに迫る数字をたたき出せたりするのが今のCPUですので、単純にCPUのグレードだけではPC全体の性能が決まらないというのは、こういったことが理由の一つになっています。

一般的には安価なパソコンでは、基本的なパーツだけで原価がいっぱいいっぱいになりがちですので、性能にこだわった冷却機構を搭載するのは難しくなります。

その点、価格の高価になりがちな日本製のノートパソコンなどでは、非常に凝った仕組みを採用しているケースが多々あります。

もし、究極の性能、といったものにも魅力を感じる方は、日本製のプレミアモデルと言ってもよいパソコンを調べてみるのも、選択肢の一つになると思います。