ゲームを遊ぶのに適したパソコン
一昔前だと、ゲームを遊ぶパソコンと言えば、ハイエンドに近い外付けビデオカードが必須のイメージがありました。
実際、チップセットに統合されたビデオ回路(内蔵ビデオ回路、オンボードGPU)の性能は非常に低くて、画面がそれほど高度なゲームでなくても、何らかのビデオカードは必需品でした。
ですが、今はちょっと事情が異なってきています。今回はその辺りのパソコン事情を少し掘り下げてみます。
・統合型のビデオ回路の性能がものすごく良くなった
まず一つ以前とは大きく条件が変わっているのが、統合型のビデオ回路、GPUの大幅な性能の向上です。
昔のインテルのチップセット内蔵型のビデオ回路は、性能の低さの代名詞的な扱いを受けていましたが、今のインテルのCoreプロセッサに統合されているGPUの性能は、最も性能が高い機種だと、以前のチップセット統合型GPUの数百倍以上の性能があります。
より一般的な、性能が低めの統合型GPUでも、画面描画の負荷の少ないゲームであれば、3Dのポリゴンをかなり高度に使ったゲームであっても、十分に遊べるだけの性能を備えるようになりました。
おかげで、エントリークラスと呼ばれる、安価で性能の低い独立したビデオカードは、市場からほぼ駆逐されてしまうほどになっています。
・ゲームのバリエーションが増えた
ゲームの方もずいぶんと変わってきています。
いまでは、3Dのポリゴンバリバリのゲームばかりではなく、ブラウザの上で動くカジュアルなゲームなども多くなりました。もちろん、ポリゴンバリバリのゲームもたくさんあって、そちら方面を突き詰めた、画面の美しさを競うかのようなゲームもたくさんあります。
ですので遊ぶゲームの種類によって、パソコンに求められる性能も全く異なる場合が多くなっているのです。
ポリゴンを徹底的に使って画面の美しさの限界に挑むかのようなゲームは、最先端のものだと、描画を最も美しい状態にすると、今ある最高性能のビデオカード1枚では性能が足りず、複数枚のビデオカードに並列処理を行なわせてやっと画面がカクカクしなくなるなどといった、とんでもない水準のグラフィックを実現しています。
反対に、ブラウザの上で動くライトでカジュアルなゲームは、ほとんどビデオカードの性能を必要としません。
・高性能なパソコンがあれば何でも動かせるけれども
このようなゲームを巡る状況が変化してきている現状がありますので、ゲームが遊びたいから高価で高性能なパソコンがどうしても必要、と、単純には言いにくくなっているのです。
もし遊びたいゲームが、ブラウザの上で動く軽いゲームだったら、場合によっては安価なタブレット型パソコンでも十分に動かせる場合があります。
このような場合には、高性能なパソコンを買うのはある意味オーバースペックで、高い買い物についてしまう可能性もあると言うことですね。逆に画面のキレイさの最先端を行くような3Dのポリゴンもののゲームだったら、まさにハイエンドの高価なパソコンが必須になります。
ですので、まずはご自分がどんなゲームを遊びたいのか、そこをまずははっきりさせるのが先決になるかもしれません。
先々、どんなゲームを遊ぶか見えていない場合には、スペック高めのデスクトップパソコンを選んでおくのが良いでしょう。
ほとんどの場合、デスクトップパソコンならば、ビデオカードの追加、または、交換で、より高度な画面を駆使するゲームにも対応可能となるケースが多くなりますので。