パソコンをより快適に。SSDを使ってみる

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SSDという言葉を聞いたことがある人も以前よりずっと増えてきたと思います。

薄型で持ち運び可能なノートパソコンのジャンルでウルトラブックという名前を、CPUメーカー大手のインテルが大々的にプロモーションしてきました。このウルトラブックにはSSDが必須だった関係もあって、だいぶ一般の人たちの中でも認知度が上がってきたのではないかと思います。

SSDはHDDのようなファイルを入れておくパーツ(ストレージ)ですが、うまく使うとパソコンの使用感が大きく改善するパーツです。

今回はこのSSDについて説明します。

・そもそもSSDとは

SSDはSolid State Driveの頭文字を取った略語が大本です。

Solid Stateとあるように、SSDのデータを記録する部分は固体・半導体で構成されていて、HDDのような機械部品、可動部分を一切持っていません。

使われているのはフラッシュメモリと呼ばれる、電気を通していなくても記録したデータをずっと保持しておけるタイプのメモリチップが使われています。

フラッシュメモリはパソコンのメインメモリに使われるRAMと呼ばれるチップよりは読み書き速度が遅いのですが、それでも機械的な動作が介在するHDDなどよりは、桁違いに速い速度でデータの読み書きが出来ます。特にデータを順序バラバラに読み書きする場合(ランダムアクセス)には、HDDとは比べものにならないスピードが出ます。

このデータ読み書きのスピードの圧倒的な速さがSSDの特徴です。

その代わり、容量あたりの価格はHDDよりもかなり高くなっています。今のところは、全てのHDDをSSDで置き換えるのは現実的ではなく、速度と容量を考えてSSDとHDDを使い分ける形になっています。

・起動ディスクにSSDを使うとパソコンの使用感が一気に快適に

容量あたりの単価が高いSSDですので、大容量のデータを保存する用途にはあまり向いていません。その代わり、OSをインストールする起動用のディスクには大変適したパーツになります。

たとえばWindows10ですとSSDにインストールを行ったパソコンでは、サインイン画面が表示されるまで数十秒程度しかかかりません。また、アプリケーションソフトもSSDにインストールすると、軽いソフトであれば本当に一瞬で起動します。

いろいろな待ち時間を一気に短縮できますので、パソコンの使用感が一変します。

少々パソコンの知識が必要になりますが、お手元のパソコンを1万円の予算でアップグレードするとしたら、著者はまず、起動ドライブをSSD化することをおすすめします。

・SSDには寿命がある

これはSSDに使われているフラッシュメモリというチップの特性上仕方がないことなのですが、SSDには寿命があります。大量にデータの書き換えしていると、いつかフラッシュメモリのデータを覚えているセルと呼ばれる部分がダメになります。

1つ1つのセルの寿命はびっくりするほど短く、ものによっては1セルに数百回書き換えを行うと、それだけでダメになるチップもあります。

ただし、フラッシュメモリは1つ1つのセルが死んだ程度では使えなくなることはありません。ダメになったセルを回避する形で利用が出来るようになっています。

またSSDのデータを読み書きするコントローラが、データの書き換えがあちこちのセルにうまく分散するように工夫して処理を行っています。このため一般的な使い方では、SSDの寿命が問題になるケースはまず起こらない、と考えても大丈夫です。

一例として筆者がこの原稿を書いているWindowsパソコンはCドライブがSSD化してありますが、ここまで3年以上使ってきて、SSDの残り寿命は87%と表示されます。単純にこの数字を信じるのならば、まだ20年近くSSD自体は持つことになります。