2in1パソコンって何のこと?
タブレット型の端末が世の中に出現してもてはやされるようになったあと、パソコンはかなりの市場をタブレット端末に食われる形になりました。
キーボードを備えたパソコンでしか効率よく出来ないことはまだまだたくさんあるのですが、今までパソコンを使うしかなかった人たちの中には、そういった「パソコンでしか出来ないこと」があまり重要ではなかった、という層が思いのほかたくさんいたと言うことなのだと思います。
パソコンをほかに持っていてそちらもよく使っている人にとっても、気楽に使えるタブレット型の端末はなかなか便利なものでもあります。
さて、最初からちょっと脱線気味ですが、こういったタブレット型端末の人気を受ける形で、パソコン側も物理的な形の面で新種が登場しています。それが「2in1」と呼ばれるタイプのパソコンです。
2in1って何?
一言でまとめてしまうと2in1パソコンとは、何らかの物理的なギミックによって、タブレット型端末としても、一般的なノート型パソコンとしても利用可能な形のパソコンのことです。
イメージしやすいかもしれない言葉にすると、ノート型パソコンが「合体変形」することで、タブレットとノートパソコンを自由に行ったり来たり出来る製品です。
1つのパターンとしては、ノートパソコンの液晶側とキーボード側が分離するタイプがあります。もう一つは、いくつかのパターンで折りたたむような形で、液晶の裏側にキーボードが回り込んで、液晶が常に表に出るような形に変形できる仕組みを搭載したタイプもあります。
タブレットとノート型パソコンの二つの形態を両立できるということで、2in1、と呼ばれます。
性能的にはタブレット寄り
2in1パソコンの多くは性能がやや控えめに作られています。
特に、キーボードと液晶側が分離できるものは、ほとんど全て性能的にはタブレット端末そのものになっています。タブレット端末に専用の取り外し可能なキーボードがくっついてきたもの、と考えるのがわかりやすいです。
重要なパーツは全て液晶画面側に搭載されていて、キーボード側は基本的にはキーボードのみしか入っていません。
キーボードが分離しないタイプでは、多くの部品は従来のノートパソコンと同様にキーボード側の筐体に搭載されることが多くなっています。それでも冷却の関連や、持ち運んで使う用途が多いことを勘案して、パソコンとしては性能が控えめなパーツが選ばれることが多いようです。
ただ、今のパソコンはタブレット型でも十分に高性能で、一般的なノート型パソコンだと性能を最大限引き出す方が難しいぐらいに高性能です。
ですので、タブレット型端末程度の性能であっても、一般的なWeb巡回やオフィスソフトで文章を作る、などといった用途には、十分以上の性能があります。
普段は手軽なタブレット端末として、たくさん文字を入力するときにはキーボードを使うノートパソコンとして、2つの形を行ったり来たり出来る2in1パソコンは、ある意味、モバイル型パソコンの理想型かもしれません。